大物投資家のポール・チューダー・ジョーンズ(Paul Tudor Jones)氏は10日、広範な地政学リスクとアメリカ政府の債務水準の上昇が組み合わされた状況では、株式を保有することは困難だが、ビットコイン(BTC)と金は魅力的な選択肢だと述べた。
ジョーンズ氏はCNBCのSquawk Boxで、「私がこれまで見た中で最も脅威の大きい地政学的環境かもしれない」と指摘。また、アメリカの財政状況にも注目し、少なくとも第二次世界大戦以来で最も弱いと述べた。
ジョーンズ氏は金利コストの上昇について、「金利の上昇が資金調達コストの上昇を引き起こして債券発行の増加につながり、これがさらなる債券の清算を引き起こし、さらなる金利の上昇をもたらすという危険なサイクルに入る。これにより、維持不可能な財政状況に陥る」との見方を示し、「株は好きになれないが、ビットコインと金は大好きだ」と述べた。
ジョーンズ氏は2020年5月に初めてビットコインに対する強気の姿勢を明らかにし、当時資産の1~2%を暗号資産に投資していると述べた。その1年後には、ビットコインに5%の資金を割り当てることを望んでいると表明していた。
ジョーンズ氏は2023年これ以前にはこれほど強気ではなく、非友好的な規制状況とインフレ抑制を決意したFRB(米連邦準備制度理事会)がビットコインにとって逆風となる可能性が高いとしていた。
|翻訳・編集:林理南
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|原文:Billionaire Paul Tudor Jones Backs Bitcoin and Gold as Geopolitical Risks Rise