- 暗号資産トレーダーは、ビットコインETFの承認が市場を活性化させると期待している。
- XRP、SOL、BNBなどの主要トークンは、下落した後は安定している。
暗号資産（仮想通貨）市場は、地政学的対立の継続がリスク資産の価格を圧迫しているためにほぼ1週間続けて下落したが、過去24時間は安定したようだ。
アナリストが米CoinDeskに語ったところによると、混乱が国際貿易に影響を与える可能性があることから、トレーダーが原油価格の上昇と伝統的な株式の下落を織り込んだため、市場は10月9日から低迷した。
ビットコイン（BTC）は過去1週間で3％下落した後、2万68000ドル台で推移し、イーサリアム（ETH）は1週間で5％下落した後、1500ドル以上で取引されている。他の主要トークンは損失を出した後に安定した。エックス・アール・ピー（XRP）とソラナ（SOL）は8%も下落し、バイナンスコイン（BNB）とドージコイン（DOGE）は3%の損失で、わずかに良いパフォーマンスだった。
一部のアナリストは、市場で観測されたビットコインの値動きは強気でも弱気でもなく、買い手と売り手が均衡していると指摘した。
「ビットコインは最近、特に強気でも弱気でもない」とBeamのアンディ・ブロムバーグ（Andy Bromberg）CEOは米CoinDeskに電子メールで語った。「現時点では、ビットコインの新規参入者は少なく、同様に撤退する者も少ない、バランスが取れている」。
「このバランスが比較的安定した価格を生み出している。半減やスポットETFの導入など、何らかのきっかけがない限り、大きな動きは起こりそうにない」とブロムバーグ氏は付け加えた。
トレーダーたちは、アメリカでのビットコインスポット上場投資信託（ETF）の承認を心待ちにしており、このETFが機関投資家の需要を喚起し、新たな資金が流入することを期待している。
一方、10月13日のビットコインが主導した市場の安定の一因は、売り浴びせ騒ぎの後の、長期的な「優良」資産に対する信頼からきているのかもしれない。
Bakkt（バックト）の最高製品責任者（CPO）であるダン・オプレイ（Dan O’Prey）氏は、CoinDeskへのメモの中で、「ここ数年の高揚の後、プロバイダーと資産の両面で質への大きな逃避が見られた」と述べた。「ビットコインは最も非中央集権的で安全な資産であるため、よりリスクの高いロングテールのコインからのフローからも恩恵を受けている」。
ビットスタンプ（Bitstamp）USAのCEO、ボビー・ザゴタ（Bobby Zagotta）氏は、ビットコインは「当面、最も確立され、理解され、信頼される暗号資産であり続ける」と述べ、取引所のアクティブな顧客は週単位で増え続けていると付け加えた。
｜翻訳：CoinDesk JAPAN
｜編集：井上俊彦
｜画像：Shutterstock
｜原文：Bitcoin Is Currently Neither ‘Bullish’ or ‘Bearish,’ Traders Say
