アメリカでのビットコイン上場投資信託(ETF)承認の可能性をめぐる強気なセンチメントが勢いを増す中、ビットコイン(BTC)は2万9800ドル付近まで上昇し、週間の上げ幅を9%超に拡大した。
ビットコインのフォークによって形成されたビットコインキャッシュ(BCH)とビットコインSV(BSV)は、非合理的な高揚の可能性の兆候として、アルトコインの中で上昇をリードし、26%も急上昇した。
アメリカ証券取引委員会(SEC)がビットコインETFの承認に向けた姿勢を軟化させるよう圧力を受ける中、複数のETFプロバイダーが先週、提出書類を修正した。
今週初め、アメリカ下院金融サービス委員会の4人の委員は、SECのゲーリー・ゲンスラー(Gary Gensler)委員長に宛てた書簡の中で、SECに対し、裁判所の意見に耳を傾け、ビットコインETFの承認を阻止する努力を放棄するよう求めた。
また、グレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)がETFに転換されるとの期待が一部のトレーダーを興奮させた。GBTCは機関投資家が保有する最大のビットコインの一つであり、グレイスケール(Grayscale)はビットコインスポットETFを申請しているいくつかの資産運用会社の一つである。他の主要企業には、ブラックロック(BlackRock)、フィデリティ(Fidelity)、ウィズダムツリー(WisdomTree)などがある。
一方、トレーダーは、グレイスケールに有利な裁定が下されれば、全体的なセンチメントが強気に傾き、市場全体の上昇の基盤が整う可能性さえあると指摘した。
「Metalphaのシニアトレーダーであるルーシー・フー(Lucy Hu)氏は、20日のメッセージで「ビットコインはまた、ETF承認の可能性と、大手企業によるETF申請の増加によって勇気づけられている」と述べた。「SECがグレイスケールへの裁定について控訴しないことを選択し、ブラックロックのような機関投資家からのビットコインスポットETF申請の期限が近づくにつれ、ETF承認に対する市場の信頼が高まっている」。
「(4月の)ビットコインETF承認と半減イベントにより、暗号資産(仮想通貨)市場は非常に堅調な強気相場を開始する可能性がある」とフー氏は付け加えた。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:Bitcoin Inches Closer to $30K as ETF Hope Drives Bulls