コインベース(Coinbase)はまもなく、独自トークンを発行する可能性がある。同社アジア地区の機関投資家向けセールス責任者、ケイボン・ピレスタニ(Kaybon Pirestani)氏が語った。
2019年9月11日(現地時間)、CoinDeskのカンファレンス「Invest: Asia」でのパネルディスカッションで、ピレスタニ氏はイニシャル・エクスチェンジ・オファリング(IEO)プラットフォームは、コインベースが現在検討中の複数の資本形成ツールの一つと語った。
「コインベースにとって非常に興味深いチャンスがあると考えている」とピレスタニ氏は述べ、以下のように続けた。
「簡単に言えば、コインベースはIEO分野だけでなく、セキュリティ・トークン・オファリング(STO)も慎重に検討している。しかし現時点で、正式な発表をすることはできない」
IEOはすでに、ビットフィネックス(Bitfinex)、バイナンス(Binance)、オーケーコイン(OKcoin)、クーコイン(Kucoin)などの主要取引所の大半でサポートされている。IEOは新規コイン公開(ICO)とそれほど違いはなく、仮想通貨スタートアップにとってのクラウドファンディングの一つのツール。
取引所がトークンセールを実施する信頼されたブローカーとして機能することに頼る形で、各取引所はバイナンスのBNBのような独自トークンを発行して、セールを実行する。通常は、顧客確認(KYC)とアンチマネーロンダリング(AML)のためのチェックを取引所が行うことが必要になる。
ピレスタニ氏は、コインベースのIEOプラットフォームについてのニュースは「これから数カ月」以内に出てくる可能性はあるが、アメリカでの規制をクリアした商品のニュースの方がより近くに迫っていると述べた。
2018年7月の発表の通り、コインベースはキーストーン・キャピタル(Keystone Capital Corp.)、ヴェノヴェイト・マーケットプレイス(Venovate Marketplace)、デジタル・ウェルス(Digital Wealth LLC)を含む、ブローカー/ディーラーライセンスを持った複数の証券会社を買収する許可を規制当局から受け取った。
これらの計画についてピレスタニ氏は、コインベースがブローカー/ディーラーライセンスを獲得したことは認めたが、買収を「まだ整理中」で、各社のライセンスを「別の目的に使っている」とした。
ピレスタニ氏はまた、セキュリティトークンは「話題には良くのぼるが、実際の取り引きはずっと少ない」とし、コインベースがSTO商品を展開するのは市場でのさらなる需要を待ってからになると述べた。
翻訳:山口晶子
編集:増田隆幸
写真:Brian Armstrong image via CoinDesk archives
原文:Coinbase May Soon Launch an Initial Exchange Offering Platform