日銀のタカ派的な決定の後も、ビットコインは3万4000ドル以上を維持

ビットコイン(BTC)は、日本銀行が「イールドカーブ・コントロール」(YCC)プログラムのグリップを和らげ、アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)の流動性引き締めに対抗した後も、3万4000ドル以上で取引を続けている。

米CoinDeskのデータによると、記事執筆時点では、時価総額最大の暗号資産(仮想通貨)は3万4300ドル付近で取引されており、24時間では0.18%下落した。

10月31日、日銀は短期政策金利を-0.1%に据え置き、マイナス金利政策を継続した。しかし、日銀は10年国債利回りの上限1%をハードキャップではなく「参考」とみなすと述べた。この微調整により、利回りの変動がより許容され、10年物国債利回りがかつての1%のハードキャップを試すたびに国債購入に踏み切らなければならないという日銀への圧力が緩和されることになる。

ビットコインは世界の法定通貨の流動性の変化を追跡することで知られており、日銀のYCCは2016年以来、流動性の重要な供給源となっている。

日銀の動きは10月30日の日本経済新聞の、日銀はより柔軟なスタンスを取り、基準利回りが1%以上に上昇することを容認するとした報道と一致している。ドル円(USD/JPY)のペアは1ドル149.20円から150円まで反発したが、これは日経新聞の報道でトレーダーが日銀がハードキャップを1.25%または1.5%に引き上げると予想していたことを示すものだ。

一部のオブザーバーによると、日銀の今回の微調整は、暗号資産を含む流動性に敏感なリスク資産のトレーダーに注意を呼びかけるハト派的なYCCプログラムから離れることを意味する。

「日銀の重要な目安の1%は現在は『ソフトな』上限、つまり参考値であり、それほど厳密には維持されない。 さらに、インフレ予測の上方修正は日銀が最近で最もタカ派的であることを意味する…日経のリークが示唆したほどタカ派ではないだけだ」と金利ストラテジストのリシ・ミシュラ(Rishi Mishra)氏はXで述べた

国際通貨基金(IMF)は日銀に対し、YCCを放棄し、引き締めや利上げを行うよう求めている

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Holds Steady Above $34K After Hawkish BOJ Decision