時価総額トップの暗号資産(仮想通貨)であるビットコイン(BTC)は、10月に27%近く上昇し、1月以来で最高の単月上昇率を記録した。
投資顧問会社バイトツリー(ByteTree)の市場幅の指標によると、暗号資産の多くがBTCに追随している。この指標は下落するコインの数と上昇するコインの数を測定したものだ。
CryptoCompareが提供するこのデータは、5300を超える暗号資産のリアルタイムデータを追跡し、トークンの動向を0~5のスコアで分類する。5はコインが強い上昇トレンドにあることを意味し、0は強い下降トレンドを表している。
記事執筆時点では、トークンのわずか4.7%が強い下落トレンドにあり、1月以来の低水準となっている。これは市場の幅が拡大し、より多くのコインがビットコインの上昇に追随していることを示している。
市場の厚みの拡大は投資家のリスク選好の高まりを反映し、強気の勢いがより健全で持続可能であることを示唆している。
「暗号資産の厚みは改善しており、下降トレンドはほとんど残っていない。上昇トレンド(青色)は増加傾向にあり、分からないが、これがトレンドかもしれない。半減まであと6カ月で、連邦準備制度理事会(FRB)はすぐにお金を刷り始めなければならないだろう」とバイトツリーの創設者兼会長のチャーリー・モリス(Charlie Morris)氏は10月30日の調査報告書の中で述べている。
上のチャートでは、紺色と水色の部分が堅調な上昇トレンドと強気相場の初期段階にあるコインを示している。黄色の部分は調整中のコインを示し、赤色のゾーンは強い下降トレンドにあるコインを示す。
紺色と水色の部分が上昇していることからわかるように、上昇トレンドにあるコインの数は増加している。上昇銘柄が稀だった1年前とは対照的な状況だ。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:Crypto Market Breadth Widens, Signals Bullish Momentum