ビットコインは3万5000ドルで失速、だがアルトコインへの「資金ローテーション」は強気相場のサインか

ビットコイン(BTC)は今週、3万5000ドル超えを維持できなかったが、トレーダーはビットコインで得た利益をアルトコインに回し、価格を押し上げた可能性が高いとあるアナリストは主張している。

ビットコインは今週、3万4000ドル〜3万5000ドルの間で概ね推移し、2日早くには3万6000ドル付近まで上昇、年初来高値を記録したものの、激しい売り圧力に会い、下落した。

ビットコインは当記事執筆時点、3万4400ドル付近。週では2%弱の小幅上昇となった。イーサリアム(ETH)も同程度の上昇。

一方、アバランチ(AVAX)、カルダノ(ADA)、ポルカドット(DOT)といった主張レイヤー1トークンは今週、10%~15%上昇し、特にソラナ(SOL)は14カ月ぶりの高値となり、1週間で25%上昇した。

DeFi(分散型金融)トークンは、CoinDesk Market Indexのセクターのなかで最大の週間上昇率を記録。CoinDesk DeFi Index(DCF)は、分散型取引所のユニスワップ(UNI)、スシスワップ(SUSHI)、レンディングプラットフォームのアーベ(AAVE)などの上昇で、1週間で約10%上昇した。

暗号資産市場全体の動きを追跡するCoinDesk Market Index(CMI)は3.2%上昇。ビットコインとイーサリアムを上回り、アルトコインの上昇を裏付けた。

IntoTheBlockのリサーチ責任者ルーカス・ルーカス・アウトミュロ(Lucas Outumuro)氏は、小規模でリスクの高い暗号資産の上昇は、ビットコインとイーサリアムが大きく上昇した後の資金回転のサインであり、強気相場における投資家の典型的な行動だと述べた。

アウトミュロ氏は「歴史的に暗号資産サイクルは、ビットコインが最初の上昇をリードし、次にイーサリアム、そして徐々に時価総額が小さく、リスクの高いものに資金が配分される傾向をたどってきた」と述べ、さらに「今週のトレンドは、ビットコインとイーサリアムが横ばい傾向にある一方で、DeFiとレイヤー1トークンが強い反発を記録していることから、資金ローテーションが始まっていることを示している」と続けた。

「リスク資産への資金ローテーションにもかかわらず、暗号資産に対する需要は比較的オーガニックで、スポット買いが主導しているようだ」「価格モメンタムは短期的には過熱気味かもしれないが、価格上昇トレンドを牽引する持続可能な需要のサインがある」

|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN
|画像:CoinDesk
|原文:Bitcoin Stalls at $35K as Gains Flow to Altcoins in Crypto’s ‘Early Bull Market Rotation,’ Analyst Says