ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の価格が安定する中、エックス・アール・ピー(XRP)は過去24時間で急騰し、主要暗号資産(仮想通貨)の中でトップのパフォーマンスとなった。
時価総額で4位に
市場データ収集企業、コインゲッコー(CoinGecko)のデータによると、価格は6日に11%以上上昇した後、若干下落。取引量は5日の10億ドル(約1500億円、1ドル150円換算)から20億ドルに急増した。本記事執筆時点でXRPは69セントで取引されており、時価総額でビルドアンドビルド(BNB)を抜いて4位となった。
XRPの先物取引の清算額は440万ドル(約6億6000万円)をわずかに上回る水準で、データではこの上昇が主に現物主導によるものだったことが示唆されている。
リップル社の認可獲得が材料か
6日には上昇の直接的な材料は存在しなかった。しかし、XRPと関連のあるリップル(Ripple)社が先週以降、ジョージアとドバイでサービスを運営・提供するための重要な承認を獲得しており、強気派はこの2つの前向きな展開に反応した可能性がある。
リップルは先週2日、ドバイ金融サービス局(DFSA)がドバイの暗号資産制度の下でXRPを承認したと発表した。これにより、金融の実験場であるドバイ国際金融センター(Dubai International Financial Centre)の認可を受けた企業が暗号資産サービスの一部としてXRPを組み込み、顧客に提供することができるようになる。
また、リップル社は同日、リップル社の中央銀行デジタル通貨(CBDC)プラットフォームを使用するデジタルラリ(GEL)のパイロットプロジェクトでジョージア国立銀行(NBG)との提携を開始すると発表した。
香港と台湾の政府は、5月に開始されたCBDCサービスをすでに利用している。このプラットフォームを利用すると、発行、配布、償還、バーンを含むCBDCのサイクル全体を管理・カスタマイズできる。
中央銀行はホールセール向けとリテール向けの両方のCBDCを発行でき、オフライントランザクション(取引)も可能だ。
リップル社はこれまで、自社の一部のプロダクトやXRP Ledgerネットワークで使われる暗号資産であるXRPとは距離を置いている。しかし、トレーダーはこの2つが関連していると考えているため、リップル社の訴訟やライセンスに関して進展があれば、明らかにXRP価格に影響を与える。
|翻訳・編集:林理南
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|原文:XRP Spikes 10% as Several Institutions Adopt Ripple’s Services