ビットコインは3万5500付近まで上昇、「ミニ・アルトシーズン」で暗号資産の時価総額は1.3兆ドルに
  • 7日午後(米東部時間)、ビットコインはショートスクイーズで約3%上昇し、3万5500ドル付近となった。
  • 暗号資産市場が広く上昇したことで、暗号資産の時価総額は1.3兆ドルに達し、2022年5月以来の高水準となった。
  • 暗号資産市場分析会社K33 Researchは、11月は「ビットコインの積極的な買い増し」を推奨している。

ビットコイン(BTC)は7日、3万5500ドルまで上昇し、広くアルトコインも上昇し、伝統的な市場におけるリスクオンのセンチメントもあり、暗号資産市場全体の時価総額は16カ月ぶりの高水準となった。

ソラナ(SOL)、トンコイン(TON)、Crypto.comのクロノス(CRO)は、アルトコインへの継続的な資本ローテーションに後押しされ、5〜10%上昇。一方、ビルドアンドビルド(BNB)、エックス・アール・ピー(XRP)、カルダノ(ADA)、ドージコイン(DOGE)は今週初めからの上昇分を失い、3〜4%下落した。

イーサリアムは、1900ドル付近で横ばいとなったが、あるアナリストは価格が3000ドルまで上昇する可能性があると述べている。

189の暗号資産のバスケットであるコインデスク・マーケット・インデックス(CMI)は1%上昇。

TradingViewのデータによると、上昇は今やビットコインにとどまらず、広く拡大し、暗号資産の時価総額は7日、1兆3100億ドル(約197兆円、1ドル150円換算)を超えた。これは、テラ(Terra)のエコシステムが崩壊した2022年5月下旬以来の高水準。

暗号資産の時価総額(TradingView)

伝統的市場のリスクオン・センチメントの向上も暗号資産の上昇を支えた。ゴールドは3週間ぶりの安値まで下落し、エネルギー価格の指標となるWTI原油先物(WTI)は4%下落して7月以来の低水準となった。ナスダック100は1.1%上昇し、現在7日連続の上昇中。

ビットコインの今後は?

CoinDesk

ビットコインが3万4000ドル〜3万6000ドルの狭いレンジで推移するなか、アルトコインへの資本ローテーションは「ミニ・アルトシーズン」を作り出しているとK33リサーチはレポートで指摘している。

ビットコインが大きく上昇した後、トレーダーが利益確定を行い、アルトコインに資金を移すことは、暗号資産市場の典型的な行動だ。
同時に、ビットコインファンドへの資金流入が加速していることも、ビットコイン価格を下支えしているとK33は記している。

K33のシニアアナリスト、ベトル・ルンデ(Vetle Lunde)氏は「強気を維持しないことは難しい、不可能に近い」と述べ、「(SECの)ETF承認の判断は9週間後に迫っており、機関投資家トレーダーはデリバティブ市場で見られる唯一のきわめて大きな上昇要因を提供している」と続けた。

さらに「11月は、ビットコインの積極的な買い増しのための堅実なチャンスの月であり、同時に再びアルトコインが動きを見せてきたときは、資産配分の見直し、ビットコインへのエクスポージャーの削減、アルトコインへの再配分を計画している」とルンデ氏は述べた。

|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN
|画像:CoinDesk
|原文:Bitcoin Squeezes to $35.5K as ‘Mini Altcoin Season’ Lifts Crypto Market Cap to $1.3 Trillion
※編集部より:タイトルを修正し、更新しました。