ビットコインは加速フェーズに入り、2024年半ばまでに6万9000ドルに:アナリストが予測

ビットコイン(BTC)の価格は、ボラティリティと急騰を特徴とする「加速フェーズ」を経て、2024年半ばまでに6万9000ドルを超えて史上最高価格に達する可能性があると一部のトレーダーは予想している。これは11月10日の価格、約3万6500ドルから88%の上昇となる。

「ビットコインの上昇トレンドは、いったん動き出すと急速に動く傾向があり、1年足らずで数百%動くこともよくある」と、Trading.bizのアナリスト、コーリー・ミッチェル(Cory Mitchell)氏は11月10日の米CoinDeskへのメモで語っている。「これは加速フェーズと呼ばれる」。

ミッチェル氏によれば、「本当に大きな上昇」は底値から1年半後に起こるため、90度近い価格高騰が2024年半ば頃に再開する可能性があるという。時価総額最大の暗号資産(仮想通貨)は昨年11月に底を打った。

「2013年、ビットコインは約100日間で1200%上昇し、2017年には1年弱で1900%上昇し、2020年後半には約140日間で400%上昇した」とミッチェル氏は述べたが、高値奪回に向かう途中の何度かのプルバックとダンピングを警告した。

過去1年間、ビットコインは、業界の著名プレイヤーの複数の倒産や、全般的に弱気な経済環境に起因する恐怖を振り払うかのように、116%近く上昇した。

最近の強気なセンチメントは、アメリカでのビットコインのスポット上場投資信託(ETF)の申請によって大きく後押しされ、規制された商品が広範な機関投資家の需要に門戸を開く可能性があるとの期待が高まっている。

規制された商品の需要と利用は、価格と連動して拡大している。10月9日、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のビットコイン先物取引は、業界のリーダーであるバイナンス(Binance)の取引高を抜き、世界最高の取引高を記録した。

未決済の先物取引残高である建玉は約40億7000万ドル(約6105億円、1ドル=150円換算)で、過去24時間で約4%増加し、市場シェアは24.7%に達した。一方、バイナンスの建玉は38億ドル(約5700億円)で、同期間に7.8%減少した。

市場オブザーバーは米CoinDeskに、この上昇はビットコイン商品に対する機関投資家の需要を示していると考えられると語った。

「CMEは伝統的な大手金融機関のみが利用する取引所であることを考えると、このような顧客層が暗号資産にどれだけ関心を持っているかが分かる」と、機関投資家向け暗号資産取引所ファルコンX(FalconX)のリサーチ責任者であるデビッド・ローワント(David Lawant)氏は9日のメモで米CoinDeskに語っている。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Could Hit $69K by Mid-2024 as It Enters Acceleration Phase, Analyst Says