米証券取引委員会(SEC)は、資産運用大手ハッシュデックス(Hashdex)が提出した既存のビットコイン(BTC)先物ETF(上場投資信託)のスポット(現物)ETFへの転換申請に対する判断を延期した。SECは、グレイスケール(Grayscale)が提出したイーサリアム(ETH)先物ETFの申請についても判断を延期した。
ハッシュデックスは9月にビットコイン先物ETFのビットコインETFへの転換を申請。グレイスケールも同月、イーサリアム先物ETFを申請。だがSECは15日、これらの判断期限を延長すると発表した。
アメリカでは、ビットコインETF承認への期待が高まっている。SECは過去、ビットコインETFの申請をことごとく却下してきた。今年、ビットコインETFを申請した企業は10社以上にのぼり、イーサリアムETFを申請している企業もある。
今回の判断延期に際しては、SECの最終判断の指針となるようなものは示されていない。前回、判断が延期された際には、ビットコイン市場が操作されやすいこと、監視共有協定が存在しないことなどが懸念事項として示された。申請各社は現在、ビットコイン先物ETFが承認されたことで、こうした懸念は解消されたか、あるいは無関係なものになったとしている。
SECの判断延期は、ビットコイン価格に影響を与えていないようだ。ビットコインは15日午後、5%上昇して、3万7500ドルとなっている。
次は11月17日、フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)の申請が期限を迎えるが、それ以降は2024年に入ってからの判断となる。
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
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