投資家はイーサリアムの最新のレイヤー2ネットワークであるBlastに、11月20日にプロジェクトが稼動してからわずか数時間で、3000万ドル(約45億円、1ドル=150円換算)以上のイーサリアム(ETH)とステーブルコインを送付した。
この資金流入は、スピード、コスト、スケーラビリティに関するボトルネックを軽減することを目的にイーサリアムのようなレイヤー1のブロックチェーンの上で動作するレイヤー2ネットワークまたはプロトコルに対する強い需要の証拠だ。ブリッジはブロックチェーンベースのツールで、ユーザーは異なるネットワーク間でトークンを転送することができる。
また、Blastのユニークな設計も魅力を後押ししている。預け入れをすると、ポイント「BLAST」とともにETHの利回りを獲得することができる。
「BlastはETHのステーキングにネイティブに参加し、ステーキングの利回りはL2のユーザーとdAppsに還元される」と開発チームは11月21日の投稿で述べた。「Blastのウォレットに1ETHがあれば、時間の経過とともに1.04、1.08、1.12ETHに自動的に成長するように、L2を一から設計し直した」。
ユーザーがネットワークから資金を引き出したり、オンチェーン活動に参加したりするには、2月のメインネットのローンチを待たなければならない。そのため、Blastは21日の時点では招待制となっており、アクセスするには招待されたユーザーからのコードが必要となる。また、BLASTポイントは5月から利用できる。
Blast Timeline
— Blast (@Blast_L2) November 20, 2023
Early Access (now) – bridge to earn yield + Blast Points
Mainnet (Feb 24) – dapps go live, withdrawals enabled
Redemption (May 24) – Blast Points can be redeemed
データでは、1900万ドル(約28億5000万円)以上のETHがリド(Lido)に預けられており、年率4%の利回りが期待されている。さらに300万ドル(約4億5000万円)がメーカー(Maker)にあるが、より少額の15万ドル(約2250万円)のダイ(DAI)ステーブルコインはウォレットに眠っている。
ステーブルコインをブリッジするユーザーは、Blastの自動還元ステーブルコインであるUSDBを受け取る。USDBの利回りはMakerDAOのオンチェーンT-Billプロトコルから得られる。
Blastはベンチャーキャピタルのパラダイム(Paradigm)とスタンダード・クリプト(Standard Crypto)が主導したラウンドで2000万ドル(約30億円)以上を調達し、NFTマーケットプレイスBlurの共同設立者の一人である匿名の@PacmanBlurが代表を務めている。
@PacmanBlurは投稿で、BlastはBlurエコシステムの拡張であり、Blurユーザーに遊休資産の利回りを獲得させ、同時に洗練されたNFT製品をユーザーに提供するために必要な技術的側面を改善するものだと述べた。
Blastのリリース後、BlurのネイティブトークンBLURの価格は過去24時間で12%上昇した。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:New Ethereum Layer 2 Blast Attracts $30M Hours After Bridge Goes Live