6億5000万ドル相当の巨額アンロックを控え、アルトコイン上昇がストップ
  • DYDX、OP、SUIは大規模なアンロックを控えて急落し、暗号資産市場全体のパフォーマンスを下回った。
  • アンロックが行われると供給量が増加し、初期の投資家がトークンを売却できるようになる。

ブロックチェーンのネイティブトークンであるdYdX(DYDX)、オプティミズム(OP)、スイ(SUI)などの主要アルトコインの一部は27日、暗号資産市場全般が下落するなか、大規模なアンロックが控えていることが重しとなって下落した。

今週中に約6億5000万ドルのアンロック

Token.UnlocksとCryptoRankのデータによると、アルトコイン全体で今週中に約6億5000万ドル(約975億円、1ドル150円換算)相当の供給量増加が見込まれている。

DYDXの流通供給量は約4億8000万ドル相当増加する見通しで、現在流通している量のほぼ2倍になる。OP、SUI、アクセラー(AXL)、イミュータブル(IMX)、1インチ(1INCH)、ヘデラ(HBAR)も今後数日以内に大規模なアンロックが予定されている。

暗号資産のアンロックは供給量増加につながり、初期の投資家がトークンを売却できるようになる。分析会社The Tieが今年行った調査では、大規模なアンロックが行われると、通常は供給の増加が投資家の需要を上回るために価格の下落につながることが判明している。

既に下落が開始

CryptoRankのデータによると、アクセラーは過去24時間で10%下落した。27日にスケジュール通りに行われていた月次でのアンロックで、初期投資家に対して付与されたトークンを含む約1800万ドル相当(時価総額の約5%)の供給増となったことが背景にある。

同期間に、12月1日に4億8000万ドル相当のアンロックが予定されているDYDXは7%下落した。

11月30日に4000万ドルのアンロックが予定されているオプティミズムは6%近く下落した。

SUIは今週4800万ドル相当の供給量増加となるため、この日に8.8%下落した。

12月1日に10%近い3300万ドルの供給増加となる1INCHは4%以上下落した。ヘデラとイミュータブルは今週どちらも1100万ドルのアンロックが行われる予定で、2%~3%下落した。

一方、同期間にビットコイン(BTC)は0.7%下落し、暗号資産市場全体のパフォーマンスを示すCoinDesk Market Index(CMI)は1.5%下落した。

|翻訳・編集:林理南
|画像:CoinDesk
|原文:Altcoin Rally Cools as Massive $650M Worth of Token Unlocks Loom Over Crypto Market