アメリカで提供されている先物ETF、プロシェアーズ(ProShares)のビットコイン・ストラテジーETF(BITO)は今週、運用資産(AUM)で2021年12月の記録を抜いて、14億7000万ドル(約220億円、1ドル=150円換算)の最高記録へと急上昇した。
この急増は、アメリカでビットコインスポットETFの申請が相次いだことから、ビットコイン(BTC)に対する機関投資家の需要が再び高まっていることを示している。
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)に上場されているBITOは、投資家が規制商品を通じてビットコインにリンクしたリターンにエクスポージャーを得ることを可能にする。
プロシェアーズのグローバル投資ストラテジストであるシメオン・ハイマン(Simeon Hyman)氏は、米CoinDeskに寄せたコメントの中で、「ETFの運用資産額が過去最高を記録したことからも分かるように、BITOに対する投資家の需要は依然として強い」と述べている。「これは、ビットコインのリターンを狙うための、身近でアクセスしやすく、規制された方法に対する需要を物語っている」。
「BITOの設立以来1日平均1億6000万ドル(約240億円)の取引高は、アメリカの全ETFの上位5%に入る」とハイマンは付け加えた。
他のビットコイン先物ETFとは異なり、BITOはビットコインのスポット価格を忠実に追跡するため、トレーダーの間でその魅力が増しているようだ。6月、投資家は1週間で6500万ドル(約97億5000万円)以上の資金を流入させ、過去1年で最大の流入額となり、4月の4000万ドル(約60億円)強という2023年の最高値を更新した。
ビットコイン価格は、ブラックロック(BlackRock)やフィデリティ(Fidelity)などさまざまな投資大手が、アメリカの規制当局がビットコインスポットETFを顧客に提供することを承認するのを待っているため、ここ数カ月で上昇している。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Cheyenne Ligon/CoinDesk
|原文:World’s Largest Bitcoin Futures ETF Breaks 2021 Record Highs for Assets Under Management