バイナンスは伝統的な企業の枠を破った。世界中、あらゆる場所のトレーダーにサービスを提供し、最終的には世界最大の暗号資産取引所となった。だが長い間、その所在地を知る者はいなかった。本社を置くという発想そのものがバイナンスのアイデンティティに反していた──今週公開したコラムや分析記事、インタビューなどから、週末に読みたいものを厳選。
バイナンスのジャオ氏と「ボーダーレス」暗号資産企業の終焉
11月21日はひとつの時代の終わりを告げる日となった。バイナンス(Binance)のチャンポン・ジャオ(Changpeng Zhao)CEOは辞任し、バイナンスはアメリカの取引所ではなかったにもかかわらず、アメリカのアンチマネーロンダリング要件に違反したことを認めた。これにより、「ボーダーレス」な暗号資産(仮想通貨)企業の神話は真に終わりを告げた。…続きを読む
バイナンス、43億ドルの罰金と創業者の辞任を生き残れるか?
8月、米司法省がバイナンス(Binance)を起訴することが明らかになる前に、この事件を立件しようとする連邦検察当局が、起訴によって顧客がパニックに陥って一斉に資金を引き出し、暗号資産(仮想通貨)市場にパニックを引き起こし、より広い業界に影響が伝播する、あるいは流動性不足に陥る可能性があることを懸念しているというニュースが流れた。…続きを読む
メタコ買収でリップルと銀行の距離が近づき、XRPアーミーの期待が膨らむ
今年初めにブロックチェーン企業のリップル(Ripple)が買収したスイスに拠点を置く暗号資産(仮想通貨)カストディ技術プロバイダーのメタコ(Metaco)社が、世界最大の銀行の一つであるHSBCと提携するというニュースは、「XRPアーミー」と呼ばれる多くのリップル支持者にとって明るいニュースになった。…続きを読む
トークン化と現実資産(RWA)が主役に躍り出る
資産のトークン化と現実資産(RWA)の領域は2023年、プロが運用する金融商品とデジタル資産を使った仕組みがうまく組み合わさっていることから、個人および機関投資家の注目を集めた。これまで40社以上のクライアントにトークン化戦略やトークン化商品の発行についてアドバイスしてきた弊社では、2023年第3四半期にトークン化市場で以下のようなテーマが浮上していることを目の当たりにした。…続きを読む
ワールドコインは再検討が必要か──サム・アルトマン氏のクリプト-AI-UBI実験を理解する
テック業界では大変革が起こっており、暗号資産(仮想通貨)もその一部となっている。11月17日、OpenAIの共同創業者でCEOのサム・アルトマン氏は不本意ながら解任された。非営利団体として設立され、後にアルトマン氏が率いる営利を目的とした企業部門が追加されたOpenAIの取締役会は、解任発表で好戦的な言葉を使った。…続きを読む
周回遅れの先頭から、真の先頭に──自民党web3PT第2回「DAOルールメイクハッカソン」議事要旨
DAO(分散型自律組織)に関する法律のあり方について議論する「DAOルールメイクハッカソン」の第2回目が11月22日、自由民主党本部で開催された。自民党web3PTが4週連続で予定している取り組みの第2回目だ。…続きを読む
DAOにスマートコントラクトはどこまで必要か──自民党web3PT第3回「DAOルールメイクハッカソン」議事要旨
水曜日は、DAO(分散型自律組織)に取り組む人たちにとって、注目の曜日になっているかもしれない。11月29日、DAOに関する法律のあり方について議論する「DAOルールメイクハッカソン」の第3回目が自民党本部1階にある101号会議室で開催された。自民党web3PTが4週連続で予定している事業者からヒアリングと議論の場だ。…続きを読む
ブテリン氏「技術楽観主義」の長文ブログを公開──今はベストな世界なのか? さらに改善可能なのか?
イーサリアムの生みの親であるヴィタリック・ブテリン氏は11月27日、新しい「テクノ・オプティミズム(技術楽観主義)」の哲学を説明する長い長いブログを発表した。これは「d/acc」と呼ばれるもので、「d」は分散化、防御、差異を意味し、「/acc」は 「acceleration(加速)」の略語だ(今、ソーシャルメディア上で流行している)。…続きを読む
COP28とビットコイン:美しい友情の始まりか
気候変動問題に対処するための世界的な協調アプローチを議論する年次会議「COP28」が日本時間11月30日午後、開幕する。今年は、世界有数の産油国であるアラブ首長国連邦(UAE)での開催となった。
すでに、無策がもたらす破滅的なコストを強調するような必死のメッセージが聞こえている。120カ国の首脳がスピーチに磨きをかけ、ローマ法王フランシスコも肺炎にもかかわらず登場する予定だ。…続きを読む
ステーブルコイン、不安定さを克服できるか
ステーブルコインとは、米ドルなどの原資産に連動することで安定した価値を維持するように設計された暗号資産(仮想通貨)で、価格ボラティリティを伴わずに暗号資産の柔軟性を提供できるとして人気を集めている(編集注:この記事でのステーブルコインは、アメリカでの一般的な定義で、日本での法的な定義とは異なります)。…続きを読む