有名サッカー選手のクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)氏が、大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)との商業的関係に関連して10億ドル(約1450億円、1ドル145円換算)の集団訴訟に直面している。
未登録証券への投資の勧誘または支援の疑い
11月28日付でマイアミのフロリダ州南部地区地方裁判所に提出された訴訟では、ロナウド氏が「バイナンスと提携して未登録証券の募集や販売におけるプロモーション、支援、および/または積極的な参加を行った」との申し立てが行われた。
この訴訟は、「バイナンスが募集または販売した未登録証券を購入した消費者」を代表するものとされている。 原告代表はカリフォルニア州在住のマイケル・サイズモア(Michael Sizemore)氏とされ、「バイナンスのプラットフォームに関する被告の虚偽表示や不作為の一部または全部にさらされた後」バイナンスから未登録証券を購入したと主張している。
訴状では、「ロナウド氏のプロモーションは、何百万人ものフォロワー、ファン、サポーターに対してバイナンスのプラットフォームでの投資を奨励することで、未登録証券への投資を勧誘したか、バイナンスが勧誘するのを支援した」とされている。
バイナンスの法的問題が増える可能性
今回の訴訟により、バイナンスが抱える法的問題がさらに増える可能性がある。 米証券取引委員会(SEC)は6月、バイナンスUS(Binance.US)の運営会社であるバイナンスとその創設者チャンポン・ジャオ(Changpeng Zhao)氏を連邦証券法違反の疑いで提訴した。 バイナンスは先週、別の訴訟で、制裁違反や送金法違反の容疑に関連する米検察からの提訴で和解するために43億ドル(約6235億円)を支払うことに同意した。
ロナウド氏は2022年に、同氏のキャリアの瞬間を描いたアニメ風の画像を題材にしたNFTコレクションの作成でバイナンスと提携した。
ロナウド氏は、「何百万人ものフォロワー、ファン、サポーターに対してバイナンスのプラットフォームでの投資を奨励することで、未登録証券への投資を勧誘した」として告発されている。
原告側は、「ロナウド氏のプロモーションは、フロリダ州を含む全国の原告がアクセスできる公開ウェブサイト、テレビ、ソーシャルメディアアカウントで公開された」とされ、「情報と信念に基づき、ロナウド氏は自身のサービスと引き換えに、バイナンスのプラットフォームを通じて送信されたデジタル資産の形での報酬が含まれる可能性のある、かなりの総額の報酬パッケージを受け取った」と主張している。
また、SECが以前に行った、暗号資産は有価証券に該当する可能性があり、有名人は有価証券の宣伝のために報酬を得ている時期を開示する必要があるという警告に言及した。
CoinDeskはcristianoronaldo.comの電子メールアドレス宛てにコメントを求めたが、まだ返信はない。
|翻訳・編集:林理南
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|原文:Soccer Star Cristiano Ronaldo Faces $1B Class Action Suit Over Binance Endorsement