今週の注目!
ビッグニュースから1週間、ポジティブなことにできるだろうか。
バイナンスと米当局の和解は、暗号資産業界にとってもプラス: JPモルガン
バイナンス(Binance)のアメリカ政府との和解は、暗号資産(仮想通貨)業界にとってもバイナンスにとってもプラスだと、JPモルガン(JPMorgan)は11月23日の調査報告書で述べた。
バイナンスのチャンポン・ジャオ氏は収監しない:米司法省
アメリカ司法省は、バイナンス(Binance)創設者の「CZ」ことチャンポン・ジャオ(Changpeng Zhao)氏が判決を受けるまで収監することを望んでいないが、同氏がアメリカを離れることも望んでおらず、新たな提出書類の中で「管理可能な逃亡リスク」だと述べている。
バイナンスとジャオ氏に対するアメリカの扱いは「不条理」:BitMEX元CEOが主張
バイナンス(Binance)とその創設者である「CZ」ことチャンポン・ジャオ(Changpeng Zhao)氏がアメリカでこのような扱いを受けているのは、この暗号資産(仮想通貨)取引所、そして他の中央集権的な取引所が、伝統的なアメリカ主導の世界金融システムに対する脅威となっているからだと、取引所BitMEXの元CEOであるアーサー・ヘイズ(Arthur Hayes)氏は自身のSubstackアカウントに投稿した新しいエッセイの中で主張している。
フィリピン当局、近くバイナンスへのアクセスを遮断するとユーザーに警告
フィリピン証券取引委員会(SEC)は、バイナンス(Binance)がフィリピン国内で無許可で運営されているとして、同国のユーザーに対し、近く同取引所へのアクセスを遮断する可能性があると警告している。
バイナンス、12月15日にバイナンスUSDのサポートを終了
暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)は、ステーブルコインのバイナンスUSD(BUSD)のサポートを12月15日に終了させると発表した。バイナンスは8月に、発行元のパクソス(Paxos)が2月にバイナンスUSDの発行停止を命じられたことを受けて「段階的に」サポートを終了すると発表していた。
ビットコイン
強気な見方が続いている。
グレイスケール・ビットコイン・トラストがETFに転換されれば、27億ドルが流出する:JPモルガン
JPモルガン(JPMorgan)が11月23日に発表した調査報告書によると、グレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)の上場投資信託(ETF)への転換がアメリカ証券取引委員会(SEC)によって承認されることを見越して、市場で基準価額(NAV)に対して大幅に割り引かれた価格で相当数が購入されたという。
ビットコインが2024年末までに10万ドルに達する予想を維持:スタンダードチャータード
スタンダードチャータード銀行は28日、事態は予想通りに進んでいるとし、ビットコイン(BTC)が2024年末までに10万ドル(約1450万円、1ドル145円換算)に達するとした4月の予測を維持した。
10億ドルの引き出しが強気ムードを示唆、ビットコインは4万ドルを目指す
ビットコイン(BTC)が年末までに4万ドル以上まで上昇し続けるという見方が強まっており、中央集権型暗号資産(仮想通貨)取引所では最近、ビットコインが大量に引き出されている。
ビットコインETF
承認に向けた動きが活発になっている。
コインベースが主要ビットコインETFでカストディを独占、競合参入の可能性は?
ビットコインETF(上場投資信託)の重要なインフラであるカストディ(管理・保管)サービスの提供をめぐっては、これまでのところそれほど激しい競争は起きていない。米暗号資産取引大手コインベース(Coinbase)が優勢で、世界最大の資産運用会社ブラックロック(BlackRock)、フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)、ウィズダムツリー・インベストメンツ(WisdomTree Investments)など、ETF上場を希望するほぼすべての企業からカストディを依頼されている。
グレイスケール、ビットコイン現物ETFの準備を開始──「運用効率」ため信託契約を更新
グレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)の管理者であるグレイスケール(Grayscale)は、2018年以来初めて信託契約の更新を予定している。29日の提出書類で明らかになった。
その目的は、予想されるビットコイン現物ETF(上場投資信託)の上場に向けてGBTCの構造を最適化し、世界最大の資産運用会社ブラックロック(BlackRock)など他のETF申請企業との競争条件を対等にすることだ。
マーケット動向
暗号資産ファンドも強い動き。
6億5000万ドル相当の巨額アンロックを控え、アルトコイン上昇がストップ
ブロックチェーンのネイティブトークンであるdYdX(DYDX)、オプティミズム(OP)、スイ(SUI)などの主要アルトコインの一部は27日、暗号資産市場全般が下落するなか、大規模なアンロックが控えていることが重しとなって下落した。
暗号資産ファンド、2023年最大の週間流入──ビットコインショート勢の降伏で
ビットコイン現物ETF(上場投資信託)への期待が引き続き投資家を引きつけていることを背景に、暗号資産投資ファンドは先週、今年最大の純流入を記録し、2021年の強気相場以来で最も強い動きを維持した。ヨーロッパ最大級の資産運用会社コインシェアーズ(CoinShares)の27日のレポートで明らかになった。
ドージコインの保有アドレスが500万に──それでも所有の集中に懸念
コロナウイルスの大流行から2年が経過した現在も、ジョーク暗号資産(仮想通貨)であるドージコイン(DOGE)の人気は続いている。 当初、人々は深刻ではない暗号資産に数百万ドルを賭けることで、ロックダウンの退屈を克服しようとしていると考えられていた。
CMEのビットコイン・イーサリアム先物で強気のシグナルが発生
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の先物市場では最近、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)で珍しいパターンが出現し、主要暗号資産(仮想通貨)に対してロングポジションを持つ強い投資傾向が示されている。
ソラナがレイヤー1トークンの上昇をリード──ビットコインは3万8000ドル超え
ビットコイン(BTC)は、今週初めにスポット上場投資信託(ETF)の承認にまつわる期待が復活し、伝統的市場のウォッチャーが金利引き下げを予想したため、11月29日のアジア時間早くに3万8000ドルを突破した。
NFTはイーサリアムの上昇に追いついていない
暗号資産(仮想通貨)は強気市場の領域に少しずつ近づいているが、NFT(非代替トークン)は市場の高揚感から恩恵を受けることができていない。
業界動向
日本では、ステーブルコインをめぐる動きが活発化。
今のお金は快適、CBDC普及を正当化できない──マスターカードがCNBCで語る
顧客は今のお金をとても快適に使っており、中央銀行デジタル通貨(CBDC)を正当化する理由はない、と決済業界大手マスターカード(Mastercard)のアジア太平洋地域ブロックチェーン&デジタルアセット責任者のアショク・ベンカテシュワラン(Ashok Venkateshwaran)氏はCNBCに語った。
SBIと米サークル、業務提携に向けた基本合意書締結──USDCの日本での流通などを視野
SBIホールディングスと、ステーブルコイン「USDコイン(USDC)」を発行する米サークル(Circle Internet Financial)は、日本国内におけるUSDCの流通、サークル社の銀行口座開設、Web3関連サービスの普及を目指して包括的業務提携に向けた基本合意書を締結したと11月27日に発表した。
プリペイド型ステーブルコインを手がけるJPYCが三菱UFJ信託銀行、Progmatと協業──JPYC(信託型)の発行を目指す
三菱UFJ信託銀行、Progmat、JPYCは、改正資金決済法に準拠したステーブルコイン「JPYC(信託型)」の発行に向けた共同検討を開始したと11月28日、発表した。ステーブルコインの発行・管理には「Progmat Coin(プログマコイン)」基盤を活用する。
米アーク、コインベース株を500万ドル追加売却──ロビンフッドとSoFiを購入
キャシー・ウッド(Cathie Wood)氏の投資運用会社アーク・インベスト(ARK Invest)は、11月29日にコインベース(Coinbase)株をさらに500万ドル(約7億5000万円、1ドル=150円換算)分売却し、同時にトレーディング・プラットフォームであるロビンフッド(Robinhood)株を200万ドル(約3億円)分、オンラインバンクのソーファイ・テクノロジーズ(SoFi Technologies)を150万ドル(約2億2500万円)分購入した。
マイクロストラテジー、11月に約6億ドルのビットコインを購入し、保有量を10%増加
企業としては最大額のビットコイン(BTC)を保有している米マイクロストラテジー(MicroStrategy)は11月に買い増しを行い、現在価格で約6億800万ドル(約912億円、1ドル150円換算)に相当する約1万6130BTCを購入した。
大和証券グループとGinco、パブリックチェーンでのセキュリティトークン発行、プラットフォーム開発に向けた概念実証
大和証券グループ本社、大和証券、Fintertech、Gincoは、国内初のパブリックチェーンにおけるセキュリティ・トークンの発行および発行プラットフォーム開発に向けて、概念実証(PoC)を行うと11月30日、発表した。
VRゲームのThirdverse、新たに12億円を調達
日米でVRゲーム開発を手がけるThirdverseは11月30日、第三者割当増資により総額12億円の資金調達を実施したと発表した。累計調達額は、5月に実施した会社分割前の資金調達額と合わせて57億円に上る。
One More Thing
NFTの厳しい状況を伝える記事もあったが、暗号資産市場の回復を受けて、DeFi(分散型金融)とNFTにも回復の兆しがあるという。
DeFiとNFT市場には暫定的な復活の兆候がある:JPモルガン
アメリカのビットコイン現物ETF(上場投資信託)承認への期待で暗号資産(仮想通貨)市場のセンチメントが改善し、分散型金融(DeFi)とNFTの活動がここ数カ月で復活している。JPモルガン(JPMorgan)が11月30日のリサーチレポートで発表した。
|文・編集:増田隆幸
|写真:Shutterstock