今年ウォルマートでNFTと紐づいたおもちゃを発売すると発表した「Pudgy Penguins」が、オンラインゲームという新たな業界に参入しようとしている。
Pudgy PenguinsのNFT保有者やおもちゃの所有者、そして未経験者が参加する双方向型のデジタルプレイグラウンド「Pudgy World」だ。
早期アクセス版が来月4月までにローンチ
Pudgy Worldの早期アクセス版は来年4月までにローンチされ、ゲームの進め方としてストーリー主導型とオープンエンド型を選択できる。Pudgy Penguinsのルカ・ネッツ(Luca Netz)CEOが9日、マイアミで開催された現代アートイベント「アートバーゼル(Art Basel)」で明らかにした。
ネッツ氏は、「Pudgy Penguinsのファンは、キャラクターと交流する方法が増えるのを長い間待っていた」とし、「Pudgy Worldのような場所があれば、プレイヤーはファンダムを次のレベルに引き上げることができる」と述べた。
ウォルマートで実体のあるおもちゃを発売
2021年7月に立ち上げられたペンギンのNFTプロジェクトは、経営陣の変更を含む内紛の期間を経て回復し、最終的に9月にぬいぐるみやフィギュアなどの実体のある現実世界のおもちゃシリーズをアメリカのウォルマート2000店で販売すると発表した。この契約は、NFTブランドが消費者文化の主流に参入する最初の大きなブレイクスルーの1つとなった。
ネッツ氏はTechCrunchに対し、今年下半期に1000万ドル(約14億5000万円、1ドル145円換算)以上のおもちゃの売り上げが見込まれると語った。
おもちゃメーカーがデジタルネイティブ世代の消費者向けに、仮想ゲームプレイとのタイアップと並んで実体のあるおもちゃを展開することが増えている。昨年の夏、おもちゃメーカーのSpin Masterは、手のひらサイズの箱に入ったたまごっちのようなバーチャルペット、Bitzeeをリリースした。一方、Hot Wheelsは今年、おもちゃの車キットの所有者がアクセスできる没入型仮想世界「リフトラリーゲーム(Rift Rally Game)」をリリースした。
Pudgy Penguinsのおもちゃには、Pudgy World内に住むキャラクター「Forever Pudgy」の誕生証明書を含むスキャン可能なコードが付属するとCoinDeskが以前に報じていた。
Pudgy Penguinsによると、プレイヤーは独自のカスタマイズ可能なキャラクターとしてPudgy Worldを探索できる。また、仮想世界にはブランド初の「ヒーローキャラクター」であるPudgyとPeachesも登場するという。
Pudgy PenguinsのNFTコレクションは2021年7月に初めて発売され、数分以内に完売。それ以来、NFTマーケットプレイス「オープンシー(OpenSea)」のデータによると、8888個のNFTを4000人以上が保有するまでの規模に成長した。コレクションの最低価格は約2万7000ドル(約391万5000円)で、2年以上前の90ドルから上昇している。CoinGeckoのデータによると、コレクションの時価総額は約2億5000万ドル(約362億5000万円)に達する。
|翻訳・編集:林理南
|画像:Screenshot
|原文:Pudgy Penguins to Launch Webkinz-like Virtual World in 2024