大和証券、SBI R3 Japan、Progmat(プログマ)は、大和証券とSBI R3 Japanで開発した社債プレマーケティングシステム「Biancha(ビアンカ)」と、デジタルアセット全般の発行・管理基盤である「Progmat(プログマ)」を連携させ、社債発行の効率化について共同して検証を進めることについて合意した。
日本国内では年間20兆円を超える公募債が発行されているが、債券の発行決議から償還までのライフサイクルのすべてが効率的に自動化されているわけではなく、特に引受証券会社が機関投資家の投資意向を確認する「プレマーケティング」では、ヒアリングは電話やメール、チャットで行われ、情報の集約もエクセルなどで行われ、各社での重複もあった。大和証券とSBI R3 Japanは、煩雑なプレマーケティングを効率化するために、投資家が直接的にブロックチェーンに投資意向を入力し、それを集計するシステム「Biancha」を企業間取引での利用に特化したブロックチェーンCordaで共同開発した。
一方、Progmatは、伝統的な社債(振替債)における受託金融機関向けシステムとして、シェア95%を誇るNTTデータグループの「B-Apps Online」のデジタル社債管理向け機能「DBN(仮)」との連携により、業界横断的な標準となるインフラの構築を発表。Progmatもセキュリティ・トークン(デジタル証券)/デジタル債用のブロックチェーンプラットフォームはCordaを利用しており、相互運用性が期待できることから、2つのシステムを連携させ、効率化の検証を進めることになった。
現時点で、Bianchaはプレマーケティングの効率化を目的としているが、さらに条件決定およびアロケーションの決定が可能なシステムへと拡張を予定している。
|文・編集:CoinDesk JAPAN編集部
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