台湾の中央銀行にあたる中華民国中央銀行は、ホールセール向け中央銀行デジタル通貨(CBDC)の技術的研究を完了した。同銀行の朱美麗副総裁が明らかにした。
朱副総裁は12月7日の講演で、中華民国中央銀行は現在、CBDCプラットフォームの設計改善に関して国民、政府機関、産業界、学界からのフィードバックを集めるための調査を実施することに重点を置いていると述べた。
国際決済銀行(BIS)が許可したことを受けて、世界各地の管轄当局が銀行間・リテール決済におけるCBDCのメリットを検討している。
従来の金融機関が現実資産(RWA)デジタル化の実験を行うケースが増えている中、朱副総裁は、CBDCが「トークン化の運用基盤として機能する可能性がある」と述べた。一方で、これらのイノベーションは金融の安定性、消費者保護、マネーロンダリング対策、市場の一体性に対して重大なリスクをもたらす可能性があると警告した。
朱副総裁は、「金融監督機関はトークン化の発展傾向に応じて関連する規制措置を検討すべきだ」と述べた。
|翻訳・編集:林理南
|画像:Timo Volz/Unsplah
|原文:Taiwan Completes Wholesale CBDC Technical Study, Central Bank Official Says