ゲームは2024年、Web3マスアダプションを切り開くのか【btokyo clubラウンドテーブルレポート 12月】

btokyo club」は、CoinDesk JAPANを運営するN.Avenueが2023年7月より展開している、Web3をリサーチする大手企業のビジネスリーダーを中心とした限定有料コミュニティサービス。

12月7日、2023年最後のラウンドテーブルを「ゲーム/IPコンテンツ」をテーマに開催。会員限定のクローズ開催のため、内容は詳細に紹介できないが、当日の専門家によるプレゼンテーションやワークショップの概要を紹介する。

【btokyo club 12月ラウンドテーブル】暗号資産の冬の終わりに見えてくる真のトークンエコノミー ~ゲーム/IPコンテンツにおけるWeb3開発の夜明け~

Briefing Sessionには「Web3 Gaming & Ubisoft」と題して、フランスに本社を置き、アサシンクリードやレインボーシックスといった人気ゲームで知られるUbisoftから、Blockchain BD and Marketingを担当するDominique Tardieu氏がオンラインで登壇。Web3ゲーム市場の現状、Ubisoftの取り組み、戦略などを語った。会場からはマスアダプションに向けての課題と解決策に関する質問などが寄せられた。

Main Sessionには、椎野真光氏(YGG Japan Inc. Co-Founder/SHAKE Entertainment Inc. CEO)、原井義昭氏(コロプラ 取締役 CFO/Brilliantcrypto 取締役)、町田雄史氏(サンリオ 事業戦略本部デジタル事業開発部 ゼネラルマネージャー)の3名が登壇。

まず椎野氏が議論の前提を整理するために、グローバルおよび日本のゲーム市場、さらにはWeb3ゲーム市場の現状やトレンドを紹介。特に、国内のゲーム市場は「モバイルソーシャルゲーム(ソシャゲ)登場から10年以上が経過し、新たなイノベーションが求められている」と指摘。2024年に「100以上のWeb3ゲームがリリース」され、Web3ゲームに注目が集まるだろうと述べた。

原井氏は、コロプラ会長兼チーフクリエーターの馬場功淳氏が陣頭指揮を取っているWeb3ゲーム「Brilliantcrypto」を紹介。「Proof of Gaming」という新しいコンセプトをはじめ、世界最大級のサッカークラブ「パリ・サンジェルマン」と提携したマーケティング戦略、さらには上場会社として数々のハードルをクリアしながら進めているIEOに向けた取り組みを紹介した。

参考記事:「持続可能なPlay to Earn」とは? ビットコインから着想を得たブロックチェーンゲームに込めた思いを聞く:コロプラ創業者・馬場氏独占インタビュー

町田氏はメタバースなど、サンリオが進めている新たなデジタル事業について紹介。サンリオが持つさまざまなキャラクターを活かしながらも、自社だけで進めるのではなく、クリエイターとのコンテンツの共創を目指していると述べたことが印象的だった。

その後の3人の議論、および会場とのQ&Aセッションでは「Web3ゲームの勝ち筋をどう考えているのか」など、ハードなゲームユーザーからの実体験に基づく質問がぶつけられるなど、多くの人に身近なゲームだけにいつもにも増して、解像度の高い議論が繰り広げられた。


【btokyo club 2024年1月ラウンドテーブル】株式か?それともトークンか?資金調達の「IEO」は2024年にこう変わる~IEOが直面する課題とWeb3企業の財務戦略を考える~

2024年を迎えて開催する7回目のラウンドテーブルのテーマは、ブロックチェーン上のプロジェクトが独自のトークン(暗号資産)を発行し、暗号資産交換業者を通じて販売することで資金を調達する「IEO(イニシャル・エクスチェンジ・オファリング)」。日本ではこれまでに4件のIEOが実施され、調達総額は44億円を超えた。

日時は、2024年1月25日(木)16:00〜20:00。詳細は現在調整中だが、日本初のIEOを実施したハッシュポートのCEOで、日本暗号資産ビジネス協会 IEO部会長の吉田世博氏、子会社のBLOCKSMITH(ブロックスミス)がゲームのガバナンストークンを上場させた、KLabの取締役会長の真田哲弥氏のほか、SMBC日興証券、コインチェックの担当者が登壇する。

クローズドで行われるメリットを生かし、毎回、ディープなやり取りが展開される「btokyo club」。参加にご興味・ご関心を持たれた方は、以下のフォームからお問い合わせください。

|テキスト:btokyo members
|編集:CoinDesk JAPAN