エルサルバドルが長い間計画していたビットコイン債が、2024年初頭の発行に向けて規制当局の承認を得たことで現実に近づいたと、同国のビットコイン専門オフィスが12月12日に発表した。
この債券は、暗号資産(仮想通貨)取引所ビットフィネックス(Bitfinex)の証券部門であるビットフィネックス証券(Bitfinex Securities)で募集される予定だ。
「ボルケーノ(火山)債はデジタル資産委員会(CNAD)から認可を受けた」とエルサルバドルの国立ビットコインオフィスはXに投稿した。「我々は、債券が2024年の第1四半期中に発行されることを期待している」。
🚨BREAKING NEWS🚨
— The Bitcoin Office (@bitcoinofficesv) December 12, 2023
The Volcano Bond has just received regulatory approval from the Digital Assets Commission (CNAD).
We anticipate the bond will be issued during the first quarter of 2024.
This is just the beginning for new capital markets on #Bitcoin in El Salvador.
🇸🇻🌋🚀
ナイブ・ブケレ(Nayib Bukele)大統領は、12日に「Wen volcano bond? (ボルケーノ債はいつ?)」と投稿し、債券が2024年第1四半期に発行されるといういくつかの投稿をリポストして、承認を確認したようだ。
いわゆる「ボルケーノ債」は、ブケレ大統領が2021年にビットコイン(BTC)を法定通貨として認める法律を成立させた直後に発表された。
ブケレ大統領の目標は、ビットコインを裏付けとする債券を通じて10億ドル(約1450億円、1ドル=145円換算)を調達し、同国の活火山から発生するエネルギーを含む再生可能エネルギーのみに依存するビットコインマイニング産業の種を蒔くことだった。
発行は当初2022年3月に予定されていたが、何度か延期された。しかし、デジタル資産法案は2022年11月末、ブケレ氏の与党ヌエバス・イデアスが多数を占める議会にようやく提出された。そして賛成62、反対16で可決され、ようやく法律が成立した。
この動きは、ビットコインに焦点を当てた2つ目の大きな動きだ。これに先立ち、エルサルバドルは「Freedom VISA」プログラムを開始した。これは100万ドル(約1億4500万円)相当のビットコインまたはステーブルコインのテザー(USDT)を投資した年間最大1000人に居住権を与えるものだ。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:World’s First Bitcoin Bonds Receive Regulatory Approval in El Salvador