- ビットコインは11日のフラッシュクラッシュを経て、4万1000ドル付近で安定した。
- ビットコインの勢いが止まったことで多くのアルトコインが急騰し、DOT、ATOM、INJ、TIAなどがトップのパフォーマンスとなった。
- 多くの市場関係者は、FRBが13日のFOMCで利上げを一時停止すると予想している。
ビットコイン(BTC)は12日、13日に行われる今年最後の米金利決定を控え4万1000ドル付近(約594万5000円、1ドル145円換算)で安定した。12日の大規模なレバレッジ清算と8月中旬以来最大の日次ドローダウンは消化されいる。
ビットコインは12日、一旦前日の安値4万200ドルから4万2000ドルまで回復したものの、アメリカ時間午後には4万600ドルまで下落。その後若干回復し、本記事執筆時点では過去24時間では0.3%と若干の上昇となる4万1300ドルで取引されている。
イーサリアム(ETH)は同期間に1%下落し、2200ドルを下回った。
アルトコインが急騰
ビットコインとイーサリアムの勢いが鈍化する一方で、多くのアルトコインが12日に急騰した。
ポルカドット(DOT)、コスモス(ATOM)、インジェクティブ(INJ)が主要暗号資産(仮想通貨)の中で最もパフォーマンスが高く、過去24時間で10%~20%上昇した。
アバランチ(AVAX)は12日に5%近く上昇。1カ月で2倍以上に上昇したことになり、時価総額でミームコインのドージコイン(DOGE)を抜いた。
最近ローンチしたブロックチェーンデータソリューション「セレスティア(Celestia)」のトークンTIAは、ポリゴン(Polygon)のソフトウェアツールを使用してイーサリアムブロックチェーン上に新しいレイヤー2ネットワークをスピンアップするブロックチェーンビルダーのオプションになると発表したため、20%急騰して史上最高値を更新した。
Token.Unlocksによると、ベンチャーキャピタルが支援するブロックチェーン「アプトス(Aptos)」のトークンAPTも16%上昇。2億ドル(約290億円)相当のトークンが12日にアンロック(ロック解除)されたものの、影響はなかった。
暗号資産市場全体のパフォーマンスを示すCoinDesk Market Index(CMI)は過去24時間で1.2%上昇した。
FRBが金利を据え置くと予想
FRB(米連邦準備制度理事会)は、インフレ指標である消費者物価指数(CPI)が11月に小幅低下を継続したことで、13日の連邦公開市場委員会(FOMC)会合でフェデラルファンド金利を5.25~5.5%に据え置くと広く予想されている。
キュービック・アナリティクス(Cubic Analytics)の創設者であるケイレブ・フランゼン(Caleb Franzen)氏はX(旧Twitter)で、「ディスインフレは完全に進行しており、2023年11月の最新のCPIデータは、トレンドが損なわれていないことを示すさらなる証拠だ」と投稿した。
インフレ鈍化を受けて、FRBは13日に3回連続で利上げを一時停止することになる。同時に、投資家は来年の利下げの可能性の兆候がないかパウエルFRB議長の記者会見を注視するだろう。
暗号資産取引所ビットフィネックス(Bitfinex)のアナリストらは電子メールで、「利上げの一時停止は市場に対する強気のシグナルと解釈される可能性があると一般的には予想されている」とし、「暗号資産はこれまで、FRBによる金利据え置きの決定を受けて、市場で前向きな動きが発生するのを経験してきた」と指摘した。
|翻訳・編集:林理南
|画像:CoinDesk
|原文:Bitcoin Halts at $41K as Traders Eye Fed Rate Decision; AVAX Flips Dogecoin as Altcoins Jump