アービトラム、トラフィック急増で「部分停止」──ARB市場に動揺なし

アービトラム(Arbitrum)ネットワークで15日、レイヤー2ブロックチェーンのシーケンサーに影響を与えたトランザクション(取引)トラフィックの急増により「部分的な停止」が発生した。

アービトラムのソーシャルメディアで15日に行われた複数の投稿によると、アービトラムのシーケンサーは「ネットワークトラフィックの大幅な急増の中で」停止したという。アービトラムのステータスウェブページの投稿には、「できるだけ早く解決するよう取り組んでおり、できるだけ早く事後分析を提供する予定だ」と書かれている。

シーケンサーは、どのトランザクションがアービトラムなどのレイヤー2ネットワークに最初に到着するかを決定するための「航空管制」に例えられる。これらは、レイヤー2とそのベースチェーンであるイーサリアムの間の重要なリンクだ。しかし同時に単一障害点でもある。

今回の停止により、アービトラムのコミュニティに混乱が生じた。米東部時間午後12時にX(旧Twitter)のスペースで行われる予定だったAMA(Ask Me Anything:SNSなどでのQ&Aセッション)は、開始直後にアービトラム従業員によって突然キャンセルされた。アービトラムのDiscordには、ネットワークがオンラインに戻ったときに自分たちのポジションに何が起こるかを恐れるトレーダーからのメッセージが殺到した。

アービトラムのシーケンサーは、バグにより未処理のトランザクションのバックログが発生したことを受けて直近では6月に停止していた。この問題は数時間以内に修正された。

今回の問題によってアービトラムのARBトークンの市場が動揺することはなかったが、この日すでに若干下落していた。

|翻訳・編集:林理南
|画像:Danny Nelson/CoinDesk
|原文:Arbitrum Hit by ‘Partial Outage’ Due to Traffic Surge