証券市場の世界的な基準設定機関、DeFi規制についての勧告を発表

世界の証券市場規制の基準設定機関である証券監督者国際機構(IOSCO)は、約130の国と地域を代表する加盟機関が分散型金融(DeFi)の監督方法を検討する中、DeFiの取り扱いに関する指針を提示した。

世界の証券市場の95%以上を規制するIOSCOは、暗号資産(仮想通貨)市場の規制に関する勧告を発表したわずか1カ月後の12月19日、分散型金融(DeFi)に関する勧告を発表した。

規制当局は、理論上、監督対象となりうる中央機関が存在しないDeFiへの取り組みに苦慮してきた。しかし、IOSCOは9月の報告書で、各国政府に対し、革新的な金融アプリケーションの責任者を見つけ、伝統的な金融と同様に規制するよう求めていた。

「DeFiと伝統的な金融市場の経済的機能や活動が類似していることから、既存の国際的な政策、基準、管轄地域の規制の枠組みの多くは、DeFiの活動やそれを管理するメカニズムに適用可能だ」とIOSCOは述べている。

IOSCOは、既存のルールが適用されない場合は、そのように修正されるべきであるとしている。DeFI規制に関するガイダンスでは、責任者の特定方法、明確な開示要件の設定方法、法律の執行方法について説明している。

責任者には「DeFiのアレンジメントによって、提供される金融商品、提供される金融サービス、または従事する金融活動(または、金融商品、サービス、および活動と同様に動作する、または投資家によって代替された商品、サービス、および活動)に対して支配力または十分な影響力を行使する者」が含まれるとしている。

したがって、法人ではなく、分散型自律組織(DAO)として活動することは「これらの個人や事業体が規制責任を放棄する」ことにはならないとIOSCOは述べている。

「どのような表示、組織形態、技術が使われようとも、金融商品やサービスを提供し、金融活動に従事する個人および事業体は、適用される法律に従うべきだ」。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Global Securities Regulator IOSCO Issues DeFi Policy Recommendations