ビットコイン(BTC)は12月21日に4万4000ドル台に近づき、20日の米国株の急落によって引き起こされた損失をいくらか取り戻した。
S&P500指数は1.42%安で引け、ビットコインなどのリスク資産に影響を与えた。一部のアナリストは、市場の指標が買われ過ぎの領域にあり、ある種のオプションの期限が切れることで売り圧力が生じたため、調整が遅れたと指摘した。
Its a 0DTE driven plunge in the S&P.
— SpotGamma (@spotgamma) December 20, 2023
you can see the spread here between bearish 0DTE flow (teal) is identical to that of all flow (purple) informing us that the bulk of flow on this downdraft is all todays expiration. pic.twitter.com/WFGuRY2Cj8
ビットコインやソラナ(SOL)、アバランチ(AVAX)などのトレンド・トークンは、市場全体の急落で打撃を受けたが、21日のアジア時間初めには上昇した。SOLは過去24時間で15%上昇し、数週間に渡る上昇幅を55%以上まで拡大した。
アメリカでのスポット型上場投資信託(ETF)の承認が見込まれ、需要が高まる可能性があることや、2024年4月に予定されている半減イベントを前に、トレーダーのビットコインに対する楽観的な見方は依然として強い。
しかし、一部のトレーダーは、現在のビットコイン市場の指標は、1カ月間の上昇の後、冷え込む兆しを見せており、これはホリデーシーズンを前にボラティリティの低い期間が訪れることを示唆していると指摘した。
「今週は、ビットコインが4万500ドルから4万3500ドルの間、イーサリアム(ETH)が2150ドルから2250ドルの間を動き、横ばい傾向が見られた」とSynFuturesのCEO兼共同創設者のレイチェル・リン(Rachel Lin)氏は述べた。「これらのコインも市場全体も、11月中の急激な値上がりを受けて、直近の高値付近で落ち着きを取り戻しつつある」。
「この横ばいの動きの顕著な影響の1つは、2週間前には非常に買われすぎの領域にあったRSI(relative strength index:相対力指数)が冷え込んでいることだ。ビットコインの週足RSIは約75で、月初めの82から低下している」とリン氏は付け加えた。
RSIは資産の値動きの大きさを計算する指標で、30を下回ると、その資産の価格が基本的価値よりもさらに下落していることを示す。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:Bitcoin Climbs Near $44K as U.S. Stocks Nurse Biggest Three-Month Loss