仮想通貨ブローカーのTagomi新サービス、機関投資家向けの仮想通貨空売りに道を開く

仮想通貨ブローカーのタゴミ(Tagomi)は、同社の貸借プラットフォームをより広範な一般ユーザーに公開し、投資家によるビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨の空売りを可能にした。

同社COO、ケビン・ジョンソン(Kevin Johnson)氏はCoinDeskに対して、機関投資家による仮想通貨空売りの妨げとなっている問題を、同社の新しいプラットフォームが解決すると述べた。

同氏は、既存の仮想通貨借入プロセスは複雑すぎるため、多くの大口投資家は、株式と同様な早さで仮想通貨を空売りすることができなかったとし、次のように述べた。「いくつも段階を踏まなければならず、多くの手間がかかります」

「まず、貸付してくれる取引所もしくは貸付を行う中央集権型のカウンターパーティーを探し出し、レートの交渉、決定を行い、借り入れて、そうして実際の仮想通貨空売りのプロセスへと移行することができるのです」

同氏曰く、このことが機関投資家にとっては最大の障壁となってきた。

同社共同創業者マーク・バルバガ(Marc Bharvaga)氏は、今回のサービス提供によって同社が、完全なプライム・ブローカレッジへと近づき、機関投資家が取引を管理する上で好まれる形態だと述べた。

「ベストな約定を行い、カストディサービスを提供し、貸付ができ、空売りを行うことができる今、完全なプライム・ブローカレッジ機能を持ちました。(仮想通貨)業界を考えると、ロードマップには他にも沢山やることがあります」と同氏は述べた。

タゴミは2019年3月、1,200万ドル(約13億円)の資金調達ラウンドを完了した。その際に共同創業者のジェニファー・キャンベル(Jennifer Campbell)氏はCoinDeskに対して、同社が貸付と空売りにもサービスを拡大していく、と語っていた。

翻訳:山口晶子
編集:T. Minamoto
原文:Tagomi Rollout Paves Way for Institutional Crypto Shorting