モバイルデバイスのユーザー向けにポリゴン(Polygon)ブロックチェーンをベースにした取引・送金ツールなどの金融アプリケーションを開発するプロジェクト、テルコイン(Telcoin)のトークンであるテルコイン(TEL)は、過去24時間で40%下落した。ポリゴンブロックチェーン上でのウォレット実装に関連する明らかなエラーにより、テルコインのモバイルアプリのユーザー残高が減少した事件が発生したことを受けた値動き。ブロックチェーンセキュリティ企業のペックシールド(Peckshield)は、エクスプロイト(脆弱性につけ込んだ攻撃)だとして警鐘を鳴らした。
Discordのテルコインコミュニティに投稿されたメッセージによると、エクスプロイトの犯人は影響を受けたアカウントから流出した資金で120万ドル(1億6800万円、1ドル140円換算)以上を稼ぐことができたという。ただし、流出はテルコインのアプリから「取引を開始したことがない」ユーザーからのみだったとテルコインは説明した。
開発者らはX(旧Twitter)で、テルコインは26日アジア時間早くにアプリケーションを凍結したと発表。フォローアップの投稿では、この問題はアプリケーションがポリゴンブロックチェーンとやり取りする方法に関連しており、秘密鍵や機密データは漏洩していないと述べた。
テルコインはXで、「我々は根本原因を特定した。これはテルコイン・ウォレット(Telcoin Wallet)のコード自体の問題ではなく、ポリゴン上のウォレットのプロキシ実装の問題であり、主にトランザクションを開始したことがないウォレットに影響を及ぼした」とし、「さらなるエクスプロイトを阻止するために修正を実施した」と明らかにした。
テルコインのチームは、アプリケーションサービスを再開する前に、すべてのウォレットを以前の残高に戻す計画だと述べた。
|翻訳・編集:林理南
|画像:Kevin Ku/Unsplash
|原文:Telcoin Suffers Apparent $1.2M Exploit Related to Wallet Implementation on Polygon; TEL Drops 40%