暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)のユーザー数は2023年に30%増加したとCEOのリチャード・テン(Richard Teng)氏が12月28日に語った。11月に莫大な罰金を支払って米規制当局と和解、創業者チャンポン・ジャオ氏が退任する事態となったが、強さを示した。
年末報告書の中で、テン氏はジャオ氏が有罪を認めた後に「純流入は非常に堅調で、新規ユーザーも着実に流入し続けている」と述べた。バイナンスは米銀行法違反で43億ドルの罰金を支払うことに同意している。
成長はユーザー数のみにとどまらない。Binance Pay、Binance Earn、ピア・ツー・ピア(P2P)プラットフォームもすべて伸びている。テン氏はまた、「機関投資家」からも強い関心が寄せられていると述べた。アカウント数は4000万増え、1億7000万に達した。
報告書によると、同社は2023年、コンプライアンスに2億1300万ドルを支出。取引所およびNFT市場でのウォッシュトレードの監視を強化し、取引監視のための社内管理システムを構築、セキュリティ監査を受け、今月完了したという。
支出は2022年から35%増加しており、2024年はさらに高額になることと見られている。バイナンスは米政府が承認したコンプライアンス監視に今後5年間、コストを費やすことに同意している。
2023年、バイナンスの規制関連チームは世界中の法執行機関からの約6万件の要請を処理し、120回のトレーニングセッションを実施した。
「当社は数年ではなく、数十年継続するように構築されている」とテン氏は報告書に記している。
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:Binance
|原文:Binance User Base Grew 30% This Year, Expanding Even After U.S. Legal Settlements