イーサリアム(ETH)とイーサリアム上で構築されたアプリケーションのネイティブトークンは、トレーダーがアメリカでビットコイン現物上場投資信託(ETF)が承認されるのに続き、イーサリアムのETFが提案される可能性に賭けたため、過去24時間に急騰した。
ETHは1月10日の欧州時間早朝に2400ドル以上で取引され、24時間で5%上昇した。一時的にハッキングされたアメリカ証券取引委員会(SEC)のXアカウントからの一連の偽の投稿により、ビットコイン価格は大きな変動が生じ、同期間に2.2%下落した。
ブラックロック(BlackRock)は以前、スポット型イーサリアムETFであるiシェアーズ・イーサリアム・トラストの「S-1フォーム」と呼ばれる申請書をSECに提出していた。
暗号資産コミュニティのセンチメントは、トレーダーが最終的にイーサリアムに焦点を当てた商品に向けて態勢を整えていることを示唆している。アメリカのプロの投資家が、ブロックチェーンのトークンを所有することなくエクスポージャーを得る初めての機会になる可能性があるからだ。
カミナリ(Kaminari)のアレックス・オヌフリチュク(Alex Onufriychuk)氏は、「イーサリアムETFを前面に押し出す傾向が顕著に見られる」とテレグラムのメッセージで述べた。
リド(Lido) の LDO とロケットプール(RocketPool)のRPLは一時17%も上昇した。どちらのプロトコルでも、ユーザーはプラットフォーム上でイーサリアムをステーキングでき、ステーキング報酬としてで年に約4.5%を獲得できる。
その他では、マントル(Mantle)のMNTやオプティミズム(Optimism)のOPといったレイヤー2ネットワークのトークンが9%も上昇した。これらのネットワークはイーサリアムの上に構築されているが、独立したブロックチェーンとして動作しており、ユーザーはメインのブロックチェーンよりも安価で高速な取引を行うことができる。
しかし、市場オブザーバーは、イーサリアムETFは1月10日の時点では可能性があるという段階にとどまっていると注意を促した。
暗号資産分析会社ナンセン(Nansen)のアナリストであるマーティン・リー(Martin Lee)氏はテレグラムのメッセージで「ETHは第2位の暗号資産であるため、BTCに次ぐETFとなる可能性が最も高いだろう」と語った。
伝統的な金融大手のブラックロックやフィデリティ(Fidelity)を含む13の発行母体が現在、10日にビットコインスポットETFが承認されるのを待っている。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:Ether Jumps Over $2.4K as Traders Bet on Possible Ether ETF Next