ビットコインETF承認に伴い、グレイスケール・ビットコイン・トラスト(Grayscale Bitcoin Trust:GBTC)はETFに転換した。だがそれ以来、GBTCは20億ドル以上が売却され、ビットコイン(BTC)価格は下落している。
CoinDeskが確認した非公開データ、および2人の関係者によると、その資金流出の大部分は、FTXの破産財団がGBTC2200万株を売却したことによるものだという。
米証券取引委員会(SEC)による承認を受け、1月11日に複数のビットコインETFが取引を開始した。GBTCはすでに10年前から運用されていたため、その時点で運用資産は300億ドル近くにのぼっていた。
現在、ブラックロック(BlackRock)やフィデリティ(Fidelity)などのビットコインETFは資金を集めているが、GBTCは数十億ドルが流出、それに伴いビットコインが売却されている。
CoinDeskが確認したデータによると、FTXが売却した2200万株は10億ドル近くに相当する。FTXは保有するGBTCをすべて売却したようだ。
ビットコインETF承認以来、ビットコイン価格は下落しており、承認前に多くの人が抱いていた期待とは逆の動きとなっている。ビットコインETFによって、一般の人々のビットコイン投資ははるかに簡単になると期待され、ビットコイン価格については、荒唐無稽かつ楽観的な予測が生まれていた。
だが理論的には、FTXが保有するGBTCの売却を完了した今、売り圧力は緩和する可能背が高い。破産財団が保有資産を清算する事態は、そう頻繁に見られることではないからだ。
2023年11月3日付の書類によると、FTXは2023年10月25日時点でGBTCを2230万株保有していた。
FTXは現在、Marex Capital Marketsの証券口座で、GBTCを保有していた。Marexはコメントを控えた。FTXの破産財団による保有資産の売却を支援するギャラクシー・デジタル(Galaxy Digital)もコメントを控えた。
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
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|原文:FTX Sold About $1B of Grayscale’s Bitcoin ETF, Explaining Much of Outflow: Sources