ビットコイン月足
- 2024年1月のビットコイン月足は、599万円から取引が始まりました。価格は一時700万円にタッチし、過去最高値圏まで上昇しました。一方、月の中盤から下落し現在の月足は長い上髭を付けており、弱気なローソク足となっています。今週はこれまで維持していた陽線も陰線に変わっており、月次でマイナスとなっています。3ヶ月移動平均線(3EMA)は上回ってますが、短期で上値が重いチャートとなっています。
ビットコイン週足
- 1月の最初の週足は6.3%上昇し、強い動きで今年の相場が始まりました。一方、2週目にETF承認が発表されると、短期的な利確売りが発生し1週目の上昇分をほぼかき消す展開となりました。3週目は1.4%の上昇となりましたが、4週目の今週は売りが先行して取引されています。さらに今週600万円近辺のサポートを割れ、安値を掘る展開に発展しています。サポートを割れたため昨年11月にサポートされた530万円まで下落する可能性が上がっています。オシレーター系インジケーターのMACDもデッドクロス間近となっており、短期的なテクニカルから相場の今後が懸念されます。
ビットコイン日足
- ビットコイン日足は90日移動平均線近辺(580万円)まで下落しています。90日移動平均線は上昇トレンド中にサポートされることが多く、注目のインジケーターとなっています。短期ではまだ下げ止まる動きはないものの、中長期目線では買い戻しポイントなっています。下値には昨年11月のサポートラインと200日移動平均線(513万円)があり、分割して買い下がる戦略も考慮できる価格帯まで下落しています。今年は半減期が4月に予定されており、次のイベントに向け仕込むのもありでしょう。
取引所保有BTC推移
- 取引所が保有するビットコインの数量は、1月から徐々に上昇しています。ユーザーが利益を確定するために取引所へ現物を送金しているものと考えられます。またGBTCの現物がcoinbaseで売られていることも確認されています。取引所保有BTCの増加は、売り圧力の上昇を示唆しており、売りが一巡するまでは上値が重い展開が予想されます。同指標が減少するまでは下落方向への動きに警戒です。
株式市場は堅調に推移し、前回の半減期前の暴落は想定しづらい状況
- 上記は株式市場の週足チャートですが、いずれも過去最高値圏で推移しています。特に円安の影響もあり日経平均(左上)はバブル以降の高値で推移し3万6000円台で推移しています。他のアメリカの3指数も非常に強いチャートとなっています。前回の半減期があった2020年は、コロナショックが発生し、株式市場が崩れたためビットコインも大きく売られました。前回の半減期は2020年5月に起こりましたが、3月のビットコイン月足は一時50%近く下落する場面もありました。
前回の経験を踏まえ、半減期前に売られるとの見方もありますが、今回は株式市場が強く、アメリカでは今年利下げも予定されています。現在の値動きは弱いビットコインですが、前回の半減期相場のような暴落は想定しずらいと言えます。短期の売りが一巡すれば相場の反発が予想されます。
|編集:CoinDesk JAPAN編集部
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