レイヤー1ブロックチェーンのSuiが、ローンチから1年も経たない1月30日に分散型金融(DeFi)ランキングのトップ10に入ったとプロジェクトが発表した。Suiはメタ(Meta、旧フェイスブック)のステーブルコインプロジェクト「ディエム(Diem、旧リブラ)を率いたチームが手がけている。
Suiの預かり資産(TVL)は4カ月で1000%以上上昇し、ビットコインやカルダノ、コインベースのレイヤー2ブロックチェーン、Baseを上回った。SuiのDeFiプロトコルに入金された暗号資産(仮想通貨)は4億3000万ドル(約645億円、1ドル=150円換算)を超え、TVLで10番目に大きなブロックチェーンになったとプロジェクトは述べている。ただし、記事執筆時点では、DeFi Llamaのデータによるとパルスチェーン(PulseChina)に次ぐ、11位に後退している。
「この勢いは、Suiコミュニティの技術と献身の両方を証明するものだ」とSui財団のマネージング・ディレクター、グレッグ・シウロウニス(Greg Siourounis)氏は述べた。
「最も重要なことは、Suiの開発者たちが、人々が現実世界の課題に取り組むために使っている製品を作っていることだ。このダイナミズムが、将来にわたって持続可能な分散型ネットワークの基礎を形成するだろう」
Suiのメインネットは2023年5月に稼働。イーサリアムやビットコインと同様のレイヤー1ブロックチェーンだが、デリゲーテッド・プルーフ・オブ・ステーク(delegated proof-of-stake)と呼ばれるタイプのPoSコンセンサスメカニズムを備えている。そのネイティブ暗号資産SUIは、バリデータとデリゲータのステーキング、ガス代(取引手数料)の支払い、ガバナンスの権利として使用される。
DeFi Llamaによると、Suiには22のDeFiプロトコルが存在し、そのうち2つはTVLが1億ドル(約150億円)を超え、4つは4000万ドル(約60億円)を超えている。
米CoinDeskのデータによると、SUIの価格は1月に109%急騰し、過去最高の1.65ドルを記録した。
今週初め、Suiはシームレスで低コストの法定通貨導入を実現するため、暗号資産と互換性のある決済とコンプライアンスのインフラを提供するBanxaとの統合を発表した。開発元であるMysten LabsのSui Walletは、Banxaの法定通貨導入ソリューションを通じてSUIトークンの購入が容易にできるようになる。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:Sui Becomes a Top 10 DeFi Blockchain in Less Than a Year