タップルート・ウィザーズ、クォンタム・キャッツで3度目の発行延期──発行サイトの修正とテストで

ビットコインのOrdinalsプロジェクトであるタップルート・ウィザーズ(Taproot Wizards)は、「クォンタム・キャッツ(Quantum Cats)」コレクションの三度目の発行延期を行った。この取り組みは注目を集めていたが、困惑がさらに広がっている。

当初の予定は1月29日

1月29日に予定されていた、NFTに似たOrdinalsのデジタルアートシリーズの販売が技術的な問題によって妨げられたことを受けて、タップルートは24時間後に再開すると約束して手続きを一時停止。しかし、2月1日まで販売を延期する方がいいとしてこの計画はすぐに取りやめになった。さらには、再開前夜の1月31日遅く、2月5日までの再延期が発表された。

約3000匹の猫が各0.1BTCの固定価格で販売予定のため、理論的には今回の販売で約1200万ドル(約17億4000万円、1ドル145円換算)を売り上げる可能性がある。これはタップルートが昨年集めた投資家からの資金750万ドルを軽く超える額だ。

発行サイトでの追加のテスト

タップルート・ウィザーズは、クォンタム・キャッツの購入に対するコミュニティの需要を過小評価していたと説明している。担当者はX(旧Twitter)で、発行サイトの「問題」は修正されたが、「発行日に他の未知のバグが発見されないようにするための」追加のテストにはさらに時間が必要だと投稿した。

投稿では、「単に、発行が行われるウェブサイトが本来あるべきパフォーマンスを発揮しなかった」「最終的には我々の責任であり、最初からきちんとやるべきだった」とされている。

Ordinalsには批判も

ビットコインのOrdinalsプロトコルは、導入から1年が経ち、良くも悪くもかなりの波紋を巻き起こした。イーサリアムなどの他のブロックチェーンと同様の方法で、NFTをビットコインのブロックチェーンで発行して保存できるようにすることで、これまで欠けていたユーティリティが導入された。

しかし、一部のビットコイン純粋主義者は、Ordinalsは単にネットワーク上に不必要な混雑を引き起こし、P2P決済ネットワークであるという本来のブロックチェーンの本来の使命から外れる要因になったと考えている。

|翻訳・編集:林理南
|画像:Quantum Cats/Taproot Wizards
|原文:Taproot Wizards Delays ‘Quantum Cats’ for 3rd Time as Mint Site Gets Fixed, Tested