- ビットコインは、現物ETFが発売された翌日にあたる1月12日以来初めて4万4000ドルを突破した。
- あるアナリストは、1000BTC以上を保有するビットコインアドレスが過去2週間で大幅に増加したと指摘した。
ビットコイン(BTC)は7日、大口保有者(クジラ)によるビットコイン積み増しと米株式指数の最高値更新を背景に、4万4000ドル以上(約660万円、1ドル150円換算)に急騰し、4週間ぶりの高値を更新した。
暗号資産市場全体が上昇
ビットコインはこの日、4万2700ドルから最大4万4300ドルまで上昇し、アメリカでビットコイン現物ETF(上場投資信託)の取引が始まった翌日にあたる1月12日以来の高値となった。
過去24時間では2.5%上昇しており、暗号資産市場全体のパフォーマンスを示すCoinDesk 20も同じ期間で1.6%上昇した。イーサリアム(ETH)も2.3%上昇している。出遅れているのはカルダノ(ADA)で、0.4%下落した。
暗号資産(仮想通貨)取引所ビットフィネックス(Bitfinex)のアナリストらは今週これ以前に、最近ビットコイン価格が圧迫されている理由はマイニング業者による売りの増加である可能性があると指摘した。しかし、この日はこの動きが逆になって売り手を圧倒している可能性がある。
暗号資産アナリストのアリ・マルティネス(Ali Martinez)氏は7日にX(旧Twitter)で、ビットコインのクジラがビットコインを積み増したと指摘した。マルティネス氏はグラスノード(Glassnode)のデータを引用し、1000BTC(約4400万ドル)以上を保有するビットコインウォレットの数が数カ月ぶりの高水準となる73に増加したと述べた。
株式市場も上昇
米株式市場の継続的な上昇も暗号資産などのリスク資産の支えになった可能性が高く、S&P500は5000の水準に迫る史上最高値で取引を終え、ダウ平均株価は史上最高値まであと数ティックとなった。ナスダック総合指数は引き続き史上最高値を更新した。
地方銀行ニューヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)の健全性に対する懸念は和らいだようで、株価は序盤の大幅な下落を解消し、6.7%高で取引を終えた。格付け会社ムーディーズ(Moody’s)が格付けをジャンク級に格下げしたことを受け、ニューヨーク・コミュニティ・バンコープは6日遅く、同社の流動性と預金の安定性について市場参加者を落ち着かせるための声明を発表した。
ETF楽観論でイーサリアムが上昇をリード
現物ETFをめぐる楽観主義が再度強まったことを受けて、イーサリアムは2週間ぶりに2400ドル(約36万円)を超えた。
7日、資産運用会社のアーク・インベスト(Ark Invest)と21シェアーズ(21Shares)は共同申請書を修正して現金創出を許可。これは最近承認されたビットコイン現物ETFとの整合性をより高めるもので、先制して規制当局を納得させるためだろう。更新された申請書では、報酬を獲得するためにファンドが保有するイーサリアムの一部をステーキングする可能性も暫定的に開かれた。
ポリゴン(MATIC)、オプティミズム(OP)、アービトラム(ARB)などのイーサリアム関連トークンは2~4%上昇し、リドダオ(LDO)は5%上昇した。
|翻訳・編集:林理南
|画像:CoinDesk
|原文:Bitcoin Tops $44K, With Whale Accumulation Suggesting Conviction in More Price Gains