- ソラナ・モバイルは、わずか1カ月で予約注文数が10万件(売上高4500万ドル)に達したことを受けて、2台目のスマートフォンの開発に取り組んでいる。
- 2台目のスマートフォンは1台目と同様、暗号資産の購入・売却・保有・使用を統合できるように設計されたカスタム機能を備えたものになる。
ソラナ・モバイル(Solana Mobile)が最初の暗号資産対応スマートフォンを2万台完売させるまでに1年近くかかった。しかし、2台目のスマートフォンはわずか1カ月で予約注文数が10万件に達した。
開発を進める条件をクリア
ソラナ・モバイルの2台目のスマートフォンは12日に重要な数値を超えた。同社は以前、2台目のスマートフォンを開発する前提条件として予約注文10万件という目標を設定していた。現在同社は4500万ドル(約67億5000万円、1ドル150円換算)の活動資金を保有しており、製造を進めて可能であれば2025年初旬に顧客に納品する予定だ。
ソラナブロックチェーンの共同創設者であるアナトリー・ヤコヴェンコ(Anatoly Yakovenko)氏はCoinDeskとのインタビューで、「新しいラインを稼働させるには最低限のコストがある」と指摘。少なくとも10万人の顧客がすでに1人450ドルを2台目のスマートフォンに支払っていることから、手頃な価格の2台目のスマートフォンの販売に向けた経済状況は、当初1000ドルで販売されていた実験的な1台目のスマートフォンの「残忍な」数字よりも実行力があると述べた。
この目標をクリアしたことで、ソラナモバイルの将来は確固たるものとなった。同社は暗号資産対応スマートフォンメーカーとしてはこれまでのところ唯一、端末料金を支払っていて将来的な利用が見込まれる顧客ベースを持っている。その運命は昨年までは危ぶまれていたが、暗号資産トレーダーらがスマートフォンを保有しているとトークンのエアドロップが受け取れることに気づき、1台目のスマートフォンは完売した。
暗号資産特有の機能を重視
2台目のスマートフォンは1台目と同様、暗号資産、特にソラナブロックチェーン上の暗号資産の購入・販売・保有・使用をデバイスのコア機能に統合するように設計されたカスタム機能を備えている。
ヤコヴェンコ氏は、アップル(Apple)やグーグル(Google)の主要スマートフォンが誇るカメラなどの技術仕様の面でこうした企業に勝つのは本当に難しいとコメント。「だからこそ、我々は暗号資産特有の機能を重視している。他のデバイスではできないものを構築しようとしているのだ」と述べた。
ゲームの開発にもプラス
予約注文をした人が実際に暗号資産対応のスマートフォンを保有することに興味があるのか、それとも単に保有することでエアドロップを受け取れる可能性に興味があるのかはまだ明らかではない。
しかし、現在10万台が生産段階に達しており、ソラナ・モバイルは、ソラナのチャレンジャーのエコシステムにとって(主流で成功するために不可欠だとヤコヴェンコ氏が考えている)ゲームを開発するようアプリ開発者に促すのに必要なユーザー数のクリティカルマスとヤコヴェンコ氏がみなす水準に近づいている。同氏によれば、同社のアプリストアは、アップルとグーグルがアプリストアの販売業者に課している20~30%の手数料を徴収していない。
ヤコヴェンコ氏は、「VisaやMastercardよりもアプリストアを破壊するのは簡単だ」と述べた。
|翻訳・編集:林理南
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|原文:Solana’s Second Phone Crosses 100,000 Presales, Securing $45M for Development