4月末までにビットコイン7万ドル超の確率は20%──オプションデータが示唆
  • ライラの分散型ビットコインオプション市場は、4月末までに価格が7万ドル以上に上昇する確率を20%と見ている。
  • ライラは最近、4月26日期限のオプションを上場し、トレーダーが4月中旬に予定されているビットコインの報酬半減に先立ち、それに続く価格動向を推測できるようにした。

分散型市場ライラ・ファイナンス(Lyra Finance)のオプションデータによると、ビットコイン(BTC)が4月末までに7万ドルを超える可能性は5分の1だ。

ライラの創設者で元ウォール街のオプショントレーダーであるニック・フォースター(Nick Forster)氏はCoinDeskのインタビューに答えて「ライラの市場は、ビットコインが4月26日までに史上最高値を更新する(7万ドル以上で取引される)可能性が約20%だと示唆している」と語った。

ライラのトレーダーは、ビットコインが最近5万ドルを超える動きを見せたことに対して、正しくポジションをとっていた。彼らの最新の見解が「4月末までに7万ドルを超える記録的な動きをする可能性は低い」というのは驚きかもしれない。

というのも、ビットコインは3週間で35%上昇し、2021年後半以来の高値となる5万2000ドルを超え、アメリカのスポット上場投資信託(ETF)への力強い資金流入に後押しされた強気の勢いを示しているからだ。

暗号資産(仮想通貨)トレーダーの間では、アメリカの財政政策がここ数年で最も刺激的であり続け、金利上昇を補っているので、ビットコインがさらに上昇する可能性があるというのがコンセンサスとなっている。ビットコインブロックチェーンの4年に1度の強気要素とされるマイニング報酬の半減も4月に予定されており、世界的な景気後退確率も2021年12月以来の低水準に低下しているため、金融市場のあらゆる要素がリスクテイクを後押ししている。

オプションは購入者に原資産を後日あらかじめ決められた価格で売買する権利を与える(義務ではない)デリバティブだ。コール・オプションは資産を買う権利を、プット・オプションは売る権利を与える。ある時点におけるオプションの価格決定方法は、洗練されたトレーダーが今後数週間から数カ月の間に市場がどのような方向に向かうと見ているかを知る手がかりとなる。

DeFiLlamaによると、ライラは世界最大の分散型暗号資産オプション取引所であり、過去24時間で3200万ドル(約48億円、1ドル=150円換算)という世界の分散型取引所(DEX)オプション取引高の50%を占めている。

このプロトコルは最近、4月26日を有効期限とするビットコインオプションを上場し、トレーダーは4月中旬に予定されているBTCの供給拡大ペースを50%低下させるようプログラムされている報酬半減の前と直後の値動きに賭けることができるようになった。

「4月26日満期の初期の取引は、コールの買い手が6万4000ドルと7万ドルに狙いを定め、上方に集中している」とフォースター氏は述べた。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Crypto Traders See 20% Chance of Bitcoin Topping $70K by April End: DeFi Options Marketplace Lyra