- ビットコインが5万2000ドルのレジスタンスラインで失速していることは、数週間で33%上昇するのは「持続不可能」であり、「反落が差し迫っている」ことを示唆している可能性があるとスイスブロックが指摘した。
- 上昇トレンドはまだ続く可能性があり、10x Researchは次の足の目標価格を5万7500ドルに設定している。
ビットコイン(BTC)は今週、26カ月ぶりに5万2000ドル(約780万円、1ドル150円換算)を超えたが、その勢いは失速しており、さらに上昇する前に「差し迫った」下落が発生する前兆である可能性がある。スイスブロック(Swissblock)のアナリストらが16日のレポートで指摘した。
5万2000ドルが重要なレジスタンス
ビットコインはこの1週間で10%上昇しており、暗号資産(仮想通貨)市場全体のパフォーマンスを示すCoinDesk 20の8%上昇を上回った。1月下旬の3万8500ドルから上昇が続いていたが、今週さらに上昇した形になる。アメリカのビットコイン現物ETF(上場投資信託)への流入も加速しており、世界最大の資産運用会社ブラックロック(BlackRock)のIBITは今週2万8000BTC以上を集めた。
しかし、5万2000ドルのエリアは、長期チャートでは2021年の9月と12月に上値を抑えた重要なレジスタンスラインであり、現在の上昇が継続する上で重要な障壁にもなっているとスイスブロックは指摘した。
スイスブロックのアナリストらは、「過去数週間で約33%という最近の急速な上昇を踏まえると、反落は差し迫っており、必然でもあると思われ、持続不可能な上昇であることを示唆している」と述べた。
下落は買いの機会
このレポートは、短期的な下落を超えて、市場は高値更新に向けた準備が整っているように見えると指摘。ビットコインが4万7500ドル付近でサポートされる限り、今後生じる調整は買いの機会になり得るとの見方を示した。
機関投資家向け暗号資産取引所のファルコンX(FalconX)も、直近では2023年3月の地方銀行危機の際に観測された、2024年初頭の上昇傾向を裏付ける「異例の」取引高を指摘した。
ファルコンXのアナリストらは16日、「価格上昇の後に取引高が減少することは、歴史的には暗号資産の誤ったブレイクアウトを示す信頼できる指標となってきた」とし、「現時点での良いニュースは、1月の上昇相場をめぐる流動性の状況が依然として全般的に堅調であることだ」と述べた。
10x Researchのアナリストであるマーカス・ティーレン(Markus Thielen)氏は16日、強い流動性とビットコイン先物への需要の増加を理由に、ビットコインは5万7500ドルの目標価格に向かう可能性があると述べた。
ティーレン氏は、「ビットコインの次のレジスタンスラインは5万7000になるようで、以前の半減期前のビットコインのパフォーマンスを考慮すると、次の足で高値を更新する可能性が高まっている」と指摘した。
|翻訳・編集:林理南
|画像:CoinDesk
|原文:Bitcoin’s Stall at $52K May Foreshadow Imminent Pullback Before Higher Prices: Swissblock