- スイのTVLは年初の2億1100万ドルから5億9300万ドルに増加した。
- SUIは同じ期間に131%上昇した。
- スイはTVLでアプトス、カルダノ、ニアを抜いた。
レイヤー1ブロックチェーンのスイ(Sui)は今月流入が急増しており、預かり資産(Total Value Locked:TVL)でカルダノ(Cardano)、ニア(Near)、アプトス(Aptos)を抜いた。
TVLは年初の2倍以上
メタ(Meta)の元従業員が構築したスイネットワークは現在、さまざまな分散型金融(DeFi)プロトコル全体でのTVLが5億9300万ドル(約889億5000万円、1ドル150円換算)を超えており、2億1100万ドルだった年初の2倍以上になっている。DefiLlamaのデータで判明した。
クロスチェーンブリッジ「ワームホール(Wormhole)」を通る資金の流れを追跡するwormholescan.ioが公開したデータによると、過去30日間にイーサリアムブロックチェーンからスイブロックチェーンに3億1000万ドル(約465億円)がブリッジされたことがわかる。
スイは、もともとディエム(Diem)ブロックチェーンを強化するためにメタで開発されたプログラミング言語であるMoveを使用して構築されているため、同じくこの言語を利用したアプトスとよく比較される。
SUIは大幅下落から復活
スイは、昨年5月にバイナンス(Binance)のローンチパッドで発行された後、波乱万丈なスタートを切った。ネイティブトークンのSUIは取引開始から最初の5か月で68%急落した。10月にスイ創設者らがトークン供給を操作したとして告発されたとき(そのすぐに否定した)に最も下落が激しかった。
しかし、インスクリプション関連の活動が増加したことを受け、スイにはすぐに進展があった。インスクリプションは最初はビットコインでNFTのようなものとして利用された技術だ。
12月22日にスイは1380万ブロックを生成し、1秒あたりのトランザクション数(TPS)はピークの6000に達した。スイのブログ投稿によると、イーサリアムなどの他のレイヤー1ブロックチェーンとは対照的に、この高トラフィック段階でガス価格は下落した。Suiexplorerによると、スイブロックチェーンの保全のために現在106のバリデーターが413のノードを運用している。
これにより開発者や投資家の確信が強まり、その後数週間でSUI価格とオンチェーンTVLの両方が上昇した。スイブロックチェーンの二大プロトコルは融資プラットフォームのScallop LendとNavi Protocolで、どちらも年初来でTVLが4倍になっている。
SUIは現在1.80ドルで取引されており、1月1日以来131%上昇。暗号資産市場全体のパフォーマンスを示すCoinDesk 20指数の同期間の10%上昇を上回っている。
|翻訳・編集:林理南
|画像:DefiLlama
|原文:Sui Overtakes Aptos, Cardano in Value Locked; Sees $310M Inflow in 30 Days