ビットコイン、今年15万ドルに達する可能性:ファンドストラットのトム・リー氏
  • ファンドストラットのトム・リー氏は、ETFと半減期、FRBの利下げによってビットコインは今年15万ドルに達する可能性があると述べた。
  • 上昇していたビットコインは最近失速して5万3000ドルを下回っており、価格はしばらく低迷する可能性があると他のアナリストは指摘している。

ビットコイン(BTC)は過去1週間に失速した可能性がある。しかしファンドストラット(FundStrat)のリサーチ責任者であるトム・リー(Tom Lee)氏は強気の見通しをさらに強め、今年は15万ドル(約2250万円、1ドル150円換算)に達する可能性があると述べた。

リー氏は21日にCNBCで、「新しいETFで需要は改善しているが、半減期で供給は縮小する。そして我々が期待している金融政策の緩和が行われれば、リスク資産への追い風になるだろう」と語った。

ビットコインは「持ちこたえている」

リー氏のコメントは、ビットコインが上昇の勢いを失ったように見える中で出されたものだ。ビットコインは過去数週間で35%上昇して26カ月ぶりの高値となる5万3000ドルに達した。しかし最近では過去24時間で1.8%下落して5万900ドルで推移している。取引高上位の暗号資産(仮想通貨)のパフォーマンスを示すCoinDesk 20が同時期に3%下落したことと比較すると、ビットコインは持ちこたえているほうだ。

リー氏は懸念はしておらず、「ビットコインは持ちこたえている」とし、「それほどすぐにドローダウンが始まるとは思わない」と語った。

しかし他のアナリストらは、ビットコインがしばらく低迷する可能性があると指摘している。

短期的には下落の予想も

LMAX Groupの市場ストラテジスト、ジョエル・クルーガー(Joel Kruger)氏は、暗号資産市場に一時的に影響を与える得る、中央銀行政策の変化やグローバルなマクロ経済低迷の余波によるボラティリティの可能性を挙げ、短期的には注意する必要性を示した。一方で、いかなる低迷も戦略的ポジションを持つ機会になるだろうと指摘した。

分析会社スイスブロック(Swissblock)は21日の市場最新情報の中で、ビットコインの全体像は依然として強気だが、上昇トレンドが再開する前にまず反落が起きる可能性があると述べた。

スイスブロックのアナリストらは、「優勢なセンチメントでは上昇軌道が継続する可能性が示されているが、現在のシナリオでは値固めの期間、さらには4万7500ドルのサポートレベルまでの反落も必要になるかもしれない」とし、「この調整は、さらなる上昇の動きに先立って過剰なボラティリティを緩和し、市場の安定を強化するのに役立つだろう」と述べた。

|翻訳・編集:林理南
|画像:CoinDesk
|原文:Bitcoin Could Hit $150K This Year, Says Fundstrat’s Tom Lee