フランスのサッカークラブ、パリ・サンジェルマンFC(Paris Saint-Germain FC:PSG)は、PSGファン・トークンをホストするチリーズ(Chiliz)ブロックチェーンのバリデーターとなり、生成された資金を使って定期的にトークンを買い戻すと発表した。
スポーツクラブは記念品や体験に使用できるファントークンの作成を通じて、何年も前から暗号資産(仮想通貨)の世界に足を踏み入れてきたが、クラブがブロックチェーンのバリデーターとして関与するのは今回が初めてだ。バリデーターはブロックチェーンのノードを管理するエンティティで、トランザクションの検証やスマートコントラクトの承認などの機能を通じてネットワークを保護する。その代わり、バリデーターはノードを運営することで収益を得る。
現在フランスのリーグ1で首位を走るPSGは、2018年9月にファントークンを導入した。CoinMarketCapのデータによると、このトークンは現在2800万ドル(約42億円、1ドル=150円換算)の時価総額を持っている。買い戻しプログラムによって、PSGはファントークンの埋蔵量を「定期的にリフレッシュ」し、それを中心とした持続可能なデジタル経済の構築を支援することができるとチリーズは述べている。
パリ・サンジェルマンのWeb3部門の責任者であるペール・ヘルゴソン(Pär Helgosson)氏は声明の中で、「われわれは今後の取り組みをネットワーク効果に向けて最適化し、各ステークホルダーがこの新しいデジタル経済の中で生み出し、体験できる価値と収益を拡大する」と述べている。
チリーズでトークンを導入している他の有名サッカークラブには、FCバルセロナ(FC Barcelona)、マンチェスター・シティ(Manchester City)、ユベントス(Juventus)、アーセナル(Arsenal)、インテル・ミラノ(Inter Milan)、ACミラン(AC Milan)などがある。
パリ・サンジェルマンはまた、今後数カ月以内にチリーズとの共催で、ホームスタジアムのパルク・デ・プランスでハッカソンイベントを開催することも発表した。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:パリ・サンジェルマンFCのホームスタジアム、パルク・デ・プランス。(Shutterstock)
|原文:Paris Saint-Germain Becomes First Soccer Team to Validate a Blockchain