ビットコインETFを敬遠する米バンガード、CEOが年内に退任——後任の方針は?

ティム・バックリー(Tim Buckley)CEOのもと、大手資産運用会社バンガード(Vanguard)はこれまで、ビットコインETFとは距離をとっていた。同氏は年内に退任し、後任探しが進められていると同社が発表した。

他の米大手金融機関が1月に承認されたビットコインETFを受け入れ始めている一方、バンガードは証券部門の顧客にビットコインETFへの投資を認めておらず、その姿勢の違いが際立っていた。

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バックリー氏の退任が2月29日に発表されると、ソーシャルメディアでは同氏のビットコインETFに対するスタンスが退任の背景にあるのか、バンガードが新たなリーダーのもとでそのスタンスを変える可能性があるのかなどが話題となった。

しかし、そもそも同社がスタンスを変える必要があるのかには疑問が残る。ブルームバーグ(Bloomberg)のアナリスト、ジェームズ・セイファート(James Seyffart)氏は29日、S&P500に連動するバンガードのETFであるVOOは、今年だけで157億ドル(約2.4兆円、1ドル150円換算)もの資金を集めており、これはブラックロック(BlackRock)のビットコインETFであるIBITの2倍にあたると指摘した。

バンガードに「心配は無用」とセイフォート氏はXに投稿した。

|翻訳・編集:行武 温
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|原文:Retiring CEO of Giant Asset Manager Vanguard Shunned Bitcoin ETFs. Will His Replacement?