ミームコインショートで5000万ドルの清算──柴犬コイン、WIFが60%上昇

ミームコイン価格に連動する先物取引の取引高は2日も大幅な増加を継続し、ミームコインのショートでは過去24時間で累計5000万ドル(約75億円、約1ドル150円換算)の清算が発生したが、これは合理的でない熱狂の兆候だ。

5000万ドル以上の清算で価格が高騰

CoinGlassのデータによると、ドージコイン(DOGE)、柴犬コイン(SHIB)、ペペコイン(PEPE)、フロキ(FLOKI)、ボンク(BONK)のショートでは過去24時間で5000万ドル以上の清算が発生し、価格高騰に寄与した。

イーサリアム(Ethereum)ブロックチェーン上のカエルをモチーフにしたミームコインであるペペコインは100%上昇し、過去最高を更新した。ソラナ(Solana)ブロックチェーン上で11月に発行された、犬をモチーフにしたドッグウィフハット(WIF)は80%上昇し、最初に価格が1ドルを超えた有名ミームコインの一つとなった。

ミームコインは先週、基盤となるブロックチェーンの成長に賭けることの代わりとして注目を集め始めた。イーサリアムブロックチェーンでは、ドージコイン、柴犬コイン、ペペコイン、フロキがネットワーク上のミームコイン取引高のほとんどを占めていた。一方、ボンクとドッグウィフハットはソラナブロックチェーンに対する賭けの代わりとなっている。

ドージコインに対する強気の賭けにより、2月29日には建玉が10億ドル(約1500億円)で最高記録を更新した。この建玉の70%近くはロングだった。CoinDeskが最初にこれを報じて以来、ドージコイン価格は50%以上上昇している。

CoinGlassのデータによると、ペペコイン、柴犬コイン、ボンク、フロキの建玉も同様に過去数日間で数倍に増加し、累計で15億ドル(約2250億円)に達した。先物の建玉増加は、新たな資金が市場に流入していることを示している。

一方、取引高上位の暗号資産のパフォーマンスを示すCoinDesk 20(CD20)は5%近く上昇した。

ミームコインが注目を集める

ミームコインは通常本質的な価値がないものと考えられているが、最近ではミームコインが発行されたエコシステムの成長に賭けるものとして注目を集めている。アバランチ(Avalanche)ブロックチェーンのメンテナンスを行う非営利団体であるアバランチ財団(Avalanche Foundation)のように、ミームコインが投資家の間で推進できるオンライン文化とミーム的価値を認識して、ネットワーク上に構築されたミームコインへの投資を始めているところもある。

一部のトレーダーは、ミームコインはリスクはあるものの、エコシステムの成長から利益を得るための有益な方法でもあると考えている。

ContentFi Labsの最高執行責任者(COO)であるニック・ラック(Nick Ruck)氏はテレグラムのメッセージでCoinDeskに対し、「ミームコインはナラティブ(物語)から外れていたが、主要銘柄の上昇に続いて上昇することがよくあり、トレーダーはイーサリアムやビットコインからアルトコインにポジションを変更している」と指摘した。

|翻訳・編集:林理南
|画像:Dogwifhat
|原文:SHIB, WIF Climb 60% as Shorts Lose $50M Betting Against Meme Coins