- ビットコイン(BTC)は3月4日に6万7500ドル付近まで上昇、銀の時価総額約1.4兆ドル(約210兆円、1ドル150円換算)に迫っている。
- イーサリアム(ETH)も機関投資家の旺盛な需要を背景に、2022年1月以来となる3600ドル超えとなった。
- ブラックロックのビットコインETFは、取引終了前に取引高が20億ドルを超え、引き続き、好調を維持した。
ビットコインは4日も上昇を続け、6万7000ドルを超えた。過去最高値の約6万9000ドルに迫り、銀の時価総額約1.4兆ドルにも迫っている。
ビットコインは6万4000ドルを下回る水準で約1週間横ばい推移が続いたが、4日の米取引時間中に6万7500ドルに迫り、24時間で7%上昇した。市場全体の動きを追うCoinDesk 20 Index(CD20)は5%上昇。
年初からの上昇でビットコインは、世界最大級の資産のひとつになりつつあり、現時点では時価総額は1.3兆ドルを超えている。CompaniesMarketCapのデータによると、すでにフェイスブックの親会社メタ・プラットフォームズの時価総額を超えており、今では銀の時価総額約1.4兆ドルに迫っている。
イーサリアムも4日、2022年以来となる3600ドル超えとなった。だが1日の上昇率は3.5%に留まり、ビットコインとCD20を下回った。
ミームコインは絶好調で、柴犬をテーマにした暗号資産であるドージコイン(DOGE)と柴犬コイン(SHIB)は24時間でそれぞれ15%、54%上昇した。
ビットコインETFの熱狂続く
ビットコインの上昇で、ビットコインETFも引き続き、好調を維持している。
Barchartのデータによると、ブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)の取引高は、取引終了前までに21億ドルを超え、1日あたりの取引高は先週28日、29日に次ぐ3番目の額となった。
またIBITのこの日の取引高は、ビットコインETFのみならず、アメリカで取引されている全ETFの中でも7番目を記録。運用資産残高(AUM)では全ETFの中で5番目の規模だが、1日あたりの取引高はアメリカ最大のETFである金ETFのSPDRゴールド・シェア(GLD)を上回った。
史上最高値を更新か?
10xResearchの創業者マーカス・ティーレン(Markus Thielen)氏は4日のマーケットレポートで、ビットコインの値動きは今週「驚異的」になると予想し、需要がアメリカ国外にも拡大し、ETFへの資金流入が引き続き好調であることから、ビットコインは今週、史上最高値を更新すると見ている。
Cubic Analyticsの創業者ケイレブ・フランゼン(Caleb Franzen)氏は3日のレポートで、ビットコインはテック株比率の高いナスダック100指数(NDX)も上回っていると指摘した。
分析会社Swissblockの4日のマーケット情報は、ビットコインの強いモメンタムと市場に参入する新規購入者の存在を強調した。レポートによると、現在の上昇は、米地方銀行が弱体化する中での大口投資家のビットコインとイーサリアムに対する需要と、FOMO(機会を逃すことへの恐怖:Fear of Missing Out)センチメントに後押しされたミームコインに対する需要の高まりが原動力となっているという。
Swissblockはまた、短期的にはビットコインは7万ドルが「妥当な目標」であり、2021年11月に記録した史上最高値を更新すると記している。
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:Swissblock
|原文:Bitcoin Tops $67K, Nearing Silver’s $1.38T Market Cap