- SECはブラックロックとフィデリティが提出した現物イーサリアムETFの申請に関する決定を延期した。
- 一部の申請は5月23日が最終期限だが、申請企業が4月までに申請書類の更新を始めれば、楽観的な兆しになるかもしれないとブルームバーグのアナリストは指摘した。
米証券取引委員会(SEC)は4日、資産運用大手ブラックロック(BlackRock)とフィデリティ(Fidelity)が提出したイーサリアムETFの申請に関する決定を延期し、手続き中の両申請に対してコメント期間を開始した。
SECはパブリックコメンターに対し、最近承認された現物ビットコインETFを支持する論拠はイーサリアムを保有するETFも同様に支持するというフィデリティやブラックロック、シカゴ・オプション取引所(CBOE)、ナスダック(Nasdaq)の主張に同意するかどうか説明するよう求めた。SECはまた、現物イーサリアムETFが操作の影響を受けやすいかどうか、現物イーサリアムと先物イーサリアムのETP(上場取引型金融商品)が似ているかどうかについてのフィードバックも求めている。
注目の日付は5月23日
ブルームバーグ・インテリジェンス(Bloomberg Intelligence)のアナリスト、ジェームス・セイファート(James Seyffart)氏は、今後数週間は延期が続くことが予想され、注目すべき日付は5月23日になるとの見方を示した。SECはそれまでに申請に対する最終決定を下すものとみられる。しかし、今後1カ月ほどの間にSECがこれらの申請についてどのように考えているかを示す兆候は他にも出てくる。
1月にビットコインETFが承認される前の数週間で行われたのと同様に、申請企業がSECからの直接のフィードバックを取り入れていることを示す更新された書類を提出し始めれば、それはより楽観的な兆しになるだろうとセイファート氏は指摘した。
申請企業はすでに過去数週間にわたっていくつかの更新書類を提出しているが、その多くはSECからの具体的なガイダンスやフィードバックに対応するものではなく、ビットコインETFの申請プロセスから学んだ教訓を反映するもののようだ。
セイファート氏は、「過去30日間にいくつかのアップデートを確認した。複数の発行会社がいくつかのことを行ったが、それが何だったかというと、私の知る限りでは、これまでに行われた多くの更新はビットコインETFのプロセスで学んだことを反映させてイーサリアムの申請書類を最新の状態にするものだった。イーサリアムに特有の更新は何もない」と指摘。「SECが関係者と理論について話し合っていることを確実に示す更新に具体的に関連するものは何も見ていないが、彼らは口が堅いことで悪名高く、誰とも話さないものとされている」と説明した。
|翻訳・編集:林理南
|画像:Jim.henderson/Wikimedia Commons
|原文:SEC Pushes Back Decision on BlackRock, Fidelity’s Ether ETF Applications