- ビットコインは7万1000ドルを突破し、イーサリアムは4000ドルを超えた。
- イギリスのFCAは暗号資産ベースのETNに対する反対意見を撤廃し、機関投資家による暗号資産への関与の門戸を開いた。
- 日本銀行は今月中に基準金利をゼロから引き上げる可能性がある。
ビットコイン(BTC)は3月11日のアジア取引時間中に史上初めて7万1000ドルを超えた。
この暗号資産(仮想通貨)は、アメリカでビットコイン上場投資信託(ETF)が承認されて以来、着実に上昇している。イーサリアム(ETH)も4000ドルを超えた。一方、より広範なCoinDesk20指数(CD20)は約1%上昇した。
この上昇により、バイナンス(Binance)を含む主要暗号資産取引所の年率換算3カ月先物プレミアムは25%以上に上昇した。プレミアムの上昇はキャッシュ&キャリー・トレーダーを引き付け、市場全体の流動性を高める可能性がある。
ニュースレターサービスLondonCryptoClubの創設者らは、ロンドン証券取引所がビットコインとイーサリアムの上場投資証券(ETN=Exchange-Traded Notes)の申請を受け付けることを決定したことと、流動性の低いアジア市場の状況が価格上昇の原因であるとした。
「さまざまな要因が重なっている。ロンドン証券取引所がBTCとETHのETNの申請を受け付けると発表したばかりで、アジアは引き続きポジティブなニュースと相まって流動性の低い市場で買われている。BTCのETFによる強力な需要と供給のダイナミズムは、衰えることなく続いている」と彼らは述べた。
「一方、アメリカの金利とドルが下落に転じているため、逆風だったマクロ経済は今では追い風となっている。さらに、主要な抵抗線に近づいているために短期投機トレーダーはコールを試み、その主要なレベルでショートし、その後、清算されることで疑似ネガティブガンマ効果が生じ、それがより高みへと押し上げている」と彼らは分析している。
イギリスの金融行動監視機構(FCA)は11日、機関投資家が暗号資産担保のETNへ投資するための門戸を開いた。ロンドン証券取引所はその後、今年の第2四半期にビットコインとイーサリアムのETNの申請を受け付けることを確認した。
アジア株は下落
日本銀行が今月中に基準金利をゼロから引き上げる可能性があるとロイターが報じた後、日本の日経平均株価とオーストラリアのASXが2%下落した。
一部のアナリストは、日銀は伝統的な市場と暗号資産市場の両方にとって不確実性の主要な原因であると長い間警告してきた。
とはいえ、アメリカのスポットETFへの最近の強力な資金流入と、差し迫ったマイニング報酬半減によって生じた需給の不均衡のおかげで、ビットコインの下落があっても短期間で終わる可能性が高いというのがコンセンサスだ。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:Bitcoin Jumps Over $71K as UK’s FCA Lets Institutional Investors Create Crypto ETNs