- 投資家の間でレイヤー2ネットワーク「Base」の人気が高まっている。特にミームトークンに対する熱の高まりを受けて、トランザクションと預かり資産が急増している。
- コインベースがOP Stackで開発したBaseでは、トランザクション、ユニークアドレス、預かり資産が大幅に増加中。コインベースから直接アクセスできることから、Baseは個人投資家が最初に使用するネットワークになる可能性がある。
- Baseにおけるミームコインの人気は、手数料の上昇とネットワークの混雑を招いており、取引ボットも状況を悪化させている。
ミームコインに対する熱の高まりを受けて、暗号資産(仮想通貨)投資家がBase(ベース)上のトークンで利益を得ようしていることが、複数の指標から示されている。
暗号資産取引所コインベース(Coinbase)がOP Stackで開発したBaseは、2023年8月に開発者向けに稼働を開始し、当初は伸び悩んでいた。しかし、ここ数週間で事態は急変し、同チェーンの預かり資産(TVL)は今月初めの4億5000万ドル(約675億円、1ドル150円換算)から火曜日には10億ドル(約1500億円)近くまで増加した。
複数のブロックエクスプローラーによると、トランザクション数は過去数ヶ月の1日平均50万件以下から3倍の150万件以上に増加し、ユニークアドレス(ウォレット)の数は6万5000と倍増している。
一部の市場観測筋によれば、コインベースの取引所やウォレット・アプリケーションから直接アクセスできるため、Baseは個人投資家が最初に利用するネットワークとして選ばれやすい(結果的にアクティビティ増加につながる)可能性がある。
猫をテーマにしたトシ(TOSHI)、サンキュー・ベース・ゴッド(TYBG)、ノーミー(NORMIE)、ブレット(BRETT)などのミームコインの価格は、過去1週間で1300%も上昇し、累積取引量が10億ドル(約1500億円)を超えたことがデータで示されている。
またコインゲッコー(CoinGecko)のデータによると、分散型取引所エアロドーム(Aerodrome)のAEROやシームレス(Seamless)のSEAMのような技術的なプロジェクトのトークンは、過去1週間で90%上昇した。
過去24時間で、Baseは180万ドル(約2億7000万円)の手数料を得た。Xでのセンチメントも連動して上昇し、多くの投資家がBaseへの資金移動を表明している。
一方、Baseでのミームコインの絶大な人気によって、取引手数料(ガス代)はデンクン(Dencun)アップグレード前を上回っているとオプティミズム(Optimism)の開発者マイケル・シルバーリング(Michael Silberling)氏はX上で指摘した。
トランザクションのほとんどは、ミームコインの取引と、発行後数分でトークンを購入するように設計された取引ボットによるもので、先週のネットワーク混雑と送金詰まりの一因となった。
|翻訳・編集:行武 温
|画像:Coinbase’s Base blockchain booth at ETHDenver (Danny Nelson/CoinDesk)
|原文:Base Blockchain Transactions Jump on Meme Coin Led Frenzy