ビットコインが7万ドル超を維持する中、トレーダーはETFへの流入減少を否定
  • ビットコインは3月26日に7万1000ドルを超えた。ビットコインをベースとした新たな機関投資家向け商品提供の可能性をめぐるセンチメントが後押ししたと見られる。
  • ロンドン証券取引所がBTCとETHの上場投資証券(ETN)を取引するマーケットプレイスを承認し、BTCの強い上昇モメンタムにつながったとトレーダーは述べた。
  • コインベース・ベンチャーズに連動するプロジェクトは平均10%の上昇と最も多くの上昇を記録し、最大のトークンインデックスであるコインデスク20指数は4.47%上昇した。

ビットコイン(BTC)は火曜日未明に7万1000ドルの大台を突破した。これは、ビットコインをベースとした新しい機関投資家向け商品への期待で市場心理が高まったためだ。

ロンドン証券取引所(LSE)が5月にビットコインとイーサリアム(ETH)の上場投資証券(ETN)を取引するマーケットプレイスを承認したことが報じられ、暗号資産(仮想通貨)市場は25日に上昇し始めた。LSEは4月8日から申請の受付を開始する。

シンガポールを拠点とするQCPキャピタル(QCP Capital)は、テレグラムのブロードキャストで、ビットコインの進展の後に「強い上昇モメンタム」があり、アセットマネージャーも「ポートフォリオの多様化」としてBTCへの配分を追加し続けていると述べた。

「大手銀行の運用担当はビットコインスポットETFに対する顧客からの多大な需要や仕組み商品のリクエストに嬉しい衝撃を受けているという話が聞かれる」と同社は付け加えた。

ビットコインは過去24時間で5%近く急騰し、主要暗号資産の上昇をリードしている。イーサリアム、ソラナ(SOL)、カルダノ(ADA)は4.5%以上上昇した。ニアプロトコル(NEAR)とインターネットコンピューター(ICP)は10%以上上昇し、アルトコインの中で最も上昇した。

著名な暗号資産取引所の投資部門であるコインベース・ベンチャーズ(Coinbase Ventures)に関連するプロジェクトは平均10%の上昇で、カテゴリーとして最も多くの利益を記録した。このような上昇は、密接に関連するBaseブロックチェーンのセンチメントとオンチェーン活動が週末に増加したことによる。

より広範なインデックスのコインデスク20指数(CD20)は時価総額の大きなトークンからステーブルコインを除いた指数で、4.47%上昇した。データによると、暗号資産先物の建玉は8%近く急増し、通常の場合、ボラティリティに先行する市場への資金流入を示している。

過去24時間で建玉が急増。(Coinglass)

この上昇は、グレースケール(Grayscale)のビットコインETF、グレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)から記録的な資金が流出する中で、先週の損失を帳消しにした。他のビットコインETFへの資金流入も連動して減少しており、スポット主導の売りが懸念されていた。

しかし、一部の市場アナリストは、長期投資家がポジションから部分的に利益を得た可能性があるため、資金流入の減少は懸念の兆候ではないと述べている。

ビットフィネックス(Bitfinex)のアナリストは、電子メールで「先週、ネガティブなETFの流出が大きく取り上げられたとはいえ、それはすべてGBTCからのものであり、投資家はGBTCが要求する高い手数料から切り替えると同時に利益を得ており、特にこれらの投資家の多くは弱気相場中に参入した長期保有者だ」と述べた。

「「GBTC投資家だけが市場の売り手ではない。クジラの活動も大きな利益確定を示している」とアナリストは付け加えた。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Crypto Traders Dismiss Waning ETF Inflows as Bitcoin Holds Steady Over $70K