- 香港の金融規制当局は、ビットコインETFを承認するようだ。
- 中国全土の大規模な投資家層にとって、暗号資産市場に参入する道が開かれる可能性がある。
- 複数の企業が香港証券取引所でのビットコインETFの販売を申請している。
香港証券先物委員会(SFC)は、今年第2四半期にビットコインETFを承認する可能性が高い。ブルームバーグ・インテリジェンスが伝えた。
香港の規制当局は2023年12月、アメリカでビットコインETFが承認された直後に、暗号資産ETFの申請を検討する用意があると発表。1月には中国の資産運用会社ハーベスト・グローバル(Harvest Global)はビットコインETFを申請、香港企業のベンチャー・スマート・フィナンシャル・ホールディングス(Venture Smart Financial Holdings)も申請を行うと述べた。
ブルームバーグ・インテリジェンスのETFアナリスト、レベッカ・シン(Rebecca Sin)氏によると、承認は時間の問題という。
さらに、SFCはビットコインETFの現物償還も認めるだろうとシン氏は伝えている。これはアメリカのビットコインETFの「現金のみ」の償還との重要な違いとなる。
Looks like Hong Kong is going to allow in-kind creations and redemptions for spot bitcoin ETFs in 2Q (unlike US which is cash creations only), which could help spark aum and volume in the fast-growing region via new note today from @Rebeccasin_SK https://t.co/IxcdWEFDvC pic.twitter.com/sDsS4nbzGi
— Eric Balchunas (@EricBalchunas) March 26, 2024
現物償還は、原資産を売却する必要がないため、ETFではより頻繁に用いられる手法。コスト、税金、流動性の観点から、投資家や発行体に好まれている。
一方、現金償還はETFを現金のみとしか交換できないため、一般的に税金や取引にかかるコストが高くなる。
もし香港がビットコインETFの現物償還を認めたなら、「非常に大きなことだ」とニュースレター「Crypto is Macro Now」のノエル・アチソン(Noelle Acheson)氏は述べた。
「アジアの暗号資産市場は、取引高でアメリカの暗号資産市場よりもはるかに大きい。これは、エコシステムに入ってくる『新しいお金』は少ないことを示唆するか、あるいは、この地域は暗号資産に非常に馴染んでおり、香港で上場されたETFが『認可された』ポートフォリオアロケーションにかなりのお金を流し込むことを示唆する可能性がある」
さらにアチソン氏は「(ビットコインに投資する)合法的な方法を見つけた中国人投資家がごくわずかでも、非常に大きな意味を持つだろう」と続けた。
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:Ruslan Bardash / Unsplash
|原文:Hong Kong Likely To Allow In-Kind Creations for Spot Bitcoin ETFs: Bloomberg