- ビットコインはアジアでの取引開始後も7万ドル超を維持した。
- あるトレーダーはCoinDeskに対し、GBTCの流出減速がビットコイン価格にプラスに働くかどうかを判断するのは時期尚早だと述べた。
暗号資産(仮想通貨)市場が予想を上回るアメリカの消費者物価指数(CPI)を消化し、グレースケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)からの流出が鈍化しているため、ビットコイン(BTC)は上昇幅を拡大し、7万800ドル付近で取引され、イーサリアム(ETH)は3500ドル以上で取引された。
ピタゴラス・インベストメンツ(Pythagoras Investments)のキャピタル・フォーメーション・ディレクターであるセミール・ガベルジッチ(Semir Gabeljic)氏は電子メールで、「ビットコインは、タカ派的なCPIと強力なインフレデータに対して強さを示し、アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)の発表後に6万7000ドルまで反落しただけだった」と述べた。
そして、「それでも8日の7万3000ドルへの再トライから-2%の下落は、BTCを含むリスク資産が2024年の残りの期間に3回の利下げではなく2回の利下げを織り込んでいることを示している」と彼は付け加えた。
分散型予測市場のポリマーケット(Polymarket)の参加者の間では、2024年末までの金利引き下げ回数について意見が真っ二つに分かれているようだ。
26%の投資家が1回、28%が2回の引き下げ、21%が引き下げなしと予想している。
シンガポールを拠点とするPresto Labsのデリバティブ・トレーダー、ジュンヨン・ヘ(Jun-Young Heo)氏は、ゴールドやS&P500に比べ、CPIが予想を上回った発表後、暗号資産市場は急速に回復したと指摘した。
4月26日に満期を迎えるオプションのインプライド・ボラティリティは依然としてプレミアムで取引されている一方、最近の過去のボラティリティは依然として低下傾向にあるとヘ氏は指摘した。
一部の市場参加者は、グレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)からの流出が通常より鈍いこともビットコイン価格が好意的に反応していると指摘している。
オンチェーンデータによると、GBTCからの流出額は1800万ドル(約27億円、1ドル=150円換算)で、これはアメリカでのビットコインETFのローンチ以来最低だ。
「しかし、GBTCは他のどのETFよりも手数料が高いため、流出額が無視できる額になっているかどうかを調べるには、もう少し様子を見る必要がある」とへ氏は付け加えた。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Polymarket
|原文:Bitcoin is Pricing in Two Fed Rate Cuts for 2024, Trader Says